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『単純群れ虐殺2』 18KB 虐待 虐殺 群れ ドスまりさ 自然界 現代 続けて失礼します *「単純群れ虐殺1」の続きです。 *長くなったものを分割したつくりです。その1から続けて読んでいただけると幸いです。 ~前回のあらすじ~ お山の群れに虐待お兄さんがやってきて、群れの皆をボコボコに。 ぶち切れたドスはついにドススパークを放とうとするが…… 「ゆっゆっ……ずーりずーり……!!」 「ゆぅぅ……どすがついに ほんきっ!さんになったのぜ……。くそにんげんは もうたすからないのぜぇ……」 「とうぜんのむくいだよ!にんげんさん、こわいでしょ?あやまってもやめないよっ!!ねっ、どす?」 「ゆっゆっ……あたりっまえ!だよ!ゆっゆっ……くそにんげんさんは じぶんのつみをゆっくりかぞえてねっ!!ないてもいいよ!」 「むきゅきゅ!にんげんさんは こわくてしーしーもらしちゃうんじゃないかしら?おちびちゃんみたいね!!」 「わかるよー!ちぇんはせいきっのしゅんかん!をとくとうせきで みとどけるんだねー!!」 「ゆっゆっ……ゆゆっ!さいっきょう!のどすすぱーくを ゆっくりみていってね!!ずーりずーり……!」 もぞもぞもぞもぞと、その場で体を揺すりながら回転しようとしているドスまりさ。 勝つのが当然と早くもゆっくりした雰囲気を取り戻している周囲のゆっくりと会話するたび、律儀に止まって返事をする。 人間がドススパークの露と消えるのを見物すべく、好奇心旺盛なちぇんが足元に駆け寄ってきた。 尻尾と体を左右に振りながら無防備に背を向け、わーくわーくした様子で待っている。 「この子は潰さないでおいてあげるか。はい、ちょっと移動するよ」 「にゃん!!にがさないんだねーっ!!ちぇんは むれいちばんのしゅんっそく!なんだよーわかるー?」 ドスまりさは鬼気迫る恐ろしい表情をしているのに、動きは相変わらず、そういう芸であるかのように緩慢極まる。 ギャップで吹き出してしまいそうだが、このままだと180度回転するのに5分は待つだろうから退屈だ。 適当なところでこちらから正面に移動してみる。親切でごめんねっ 「ゆっ!くそにんげんさん!!かくごしてねっ!!!」 「「「ゆっくりかくごしてねっ!ゆぷぷぷぅっ!!」」」 人間を正面に捉えたドスまりさが、怒りの表情のまま身構える。 多くの通常ゆっくりを従えてこちらをキッと見据える様はゆっくりにしてはなるほど確かに凛々しい。 その後の「どぼぢでおさげさんがうごかないのおおお!!でいうが、どすのゆっぐりじだおざげざんは どごいっぢゃっだのおおお!!?」という下りがなけれもう少しぐらいは様になっただろう。 即座に機転を利かせ、帽子の裏に生えている魔法のキノコをお下げの代わりに舌で摘み取り、そのまま咀嚼。 口の中から淡い光と謎の星型マークが溢れ出す。 「ゆうぅぅう!ついにどすすぱーくがでるんだぜぇ……!まりさ、わーくわーくで どうにかなっちゃいそうなのぜっ!!」 「どすのどすすぱーくはとってもゆっくりできるねっ!れいむもこうっふんっしちゃうよ!!」 「きらきらしてて、とっってもとかいはだわぁ……」 「みょん!!これでゆっくりできないにんげんさんとも おわかれだみょんっ。ほねものこらないみょんっ!!」 「むっきゅ、とうぜんよ!どんなにかたいいわさんやきさんでも、どすすぱーくのひかりからのがれることはできないわっ!」 「そうなのぜっ!!どすのつくってくれたどうくつさんは とってもおおきいのぜ!」 「あんなにゆっくりしたどうくつさんができるどすすぱーくなら、くそにんげんなんていち……にい……たくさん、いてもいちげきねっ!!」 「「「ゆゆうぅぅん!!どす!すごすぎるよおおぉぉ!!」」」 「にゃにゃん!!ちゃーじさんがおわったみたいなんだねええ!!せいきっのしゅんかん!なんだねえええ!!わかるよおおおお!!」 「むきゅ!!そうだわ、みんなっ!どすすぱーくにあわせて、くそにんげんにさいごのおわかれをいうのよっ!!」 「ゆゆーっ!!それはいいかんがえなのぜっ!!ぱちゅりーはけんじゃさんなのぜえ!!」 「ゆっくりしてないくそにんげんに、ありすたちのゆっくりっぷりをみせつけてあげるのねっ!!とかいはだわっ!!」 「ゆぷぷぅぅ!!くそにんげんはしーしーもらしながら、ゆっくりできないのをくやしがってしぬんだねっ!いいきみだよっ!!」 「むっきゅん!さあみんなっ!そろそろよ!せーのっ」 「どすっ!!すっぱあぁぁあっっく!!!」 「「「くそにんげんさん!ゆっくりしんでいってねっ!!」」」 「にゃーんっ!!きらきらきれいなんだねええ!!わかぢゅっっっ」 「ゆふぅ……またつまらないものを えいえんにゆっくりさせてしまったよ……!」 「むきゅ!どす!おつかれさま!!」 「とってもとかいはなどすすぱーくだったわっ!!」 「ゆわあああ!!くそにんげん、ほんとうに ほねものこってないんだぜええ!!あとかたもないんだぜええええ!!」 「ゆゆーん!これでまたみんなでゆっくりできるねっ!ありがとう!どす!!」 「「「どす、ゆっくりありがとおおおぉぉ!!」」」 「ゆゆーっ、みんな、ゆっくりしていってねっ!」 「はいはいゆっくりゆっくり。ひと段落着いたかな?」 「「「「ゆ゛っっっ!!!??」」」」 ドスまりさを囲んでいたゆっくりたちが、一斉にこちらを向く。 が、全く、今この瞬間も彼らの目に人間の姿は本当に映っているのか疑いたくなってくる。 あれほどどうでもいい会話を続けられるほどに冗長なチャージ時間の間、ごく普通に歩いて射線から外れていただけなのに。 ドススパークは人間にかすりもせず、変わらぬ位置で見物していたちぇんを跡形もなく消し去っただけだったのだ。 山のゆっくりは純粋なのが醍醐味ではあるが、ここまで現実に反して思い込みが強すぎるのも考えものかもしれない。 「むっきゅううう!!くそにんげんんっ!!またひきょうなてをつかったのねっ!!」 「なんってゆっくりしてないやつなのぜえええ!!はずかしくないのかぜぇ!?ぺっぺっ!!」 「ゆゆん!どす!!もういっかいだよ!こんどこそくそにんげんさんをけそうねっ!!あいてはもうむしのいきだよっ!!」 「ゆっ!!ゆっくりりかいしたよ!!ずーりずーり……」 「ああ、ドススパークはもういいよ。今度は、というかこれからずっと、僕のターンだよっ!」 ばきっ 「ゆごお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「「「ゆゆー!!どすうぅぅ!!?」」」 「あと引き立て役の君たちも休憩していいよ。邪魔しないで向こうに行っててね」 「ゆぁ~ん?ひんしっのくそにんげんのくせに なまいきなくちをきくんじゃゆっべえぇ!!」 「ばでぃざああ!!ぐぞにんげんんっ、ばでぃざになにをじだあああ!!」 向きを調整しようとしていたドスまりさの正面に立ち、砂糖細工の歯を叩き折る。 飴細工ほど硬くないものの、流石に素手では痛いので手袋装着で。 さらに周囲に群がるゆっくりたちを蹴り飛ばしていく。 蹴られているということすら認識できない個体もいるが、どういう動体視力だ。 つくづくここがゆっくりにとって温室に近い環境だと痛感する。 「ゆぶぅぅっ!!ゆびいいっ!!!やっ、やべでええ!!いだすぎるでしょお゛お゛お゛!!!?」 「あら、ドスまりさ君。君の黄ばんだザラザラの歯と同じく、随分あっさり折れたね。もう降参なの?死ぬの?」 「ゆぎいいい……!!ぐ、ぐぞにんげんざんは、ひぎょうなでをづがっでるんだよっ……!!どずはまげでないよぉ……」 「ふうん。まあ確かに手袋とかブーツは使わせてもらってるけど」 「ひぎょうもの゛は ゆっぐじできだいよっっ!!ぼうやめ゛よ゛うね゛っ!!すぐでいいよ゛お゛ぉ゛!!」 「だが断る。卑怯でいいから虐待させてね!たくさんでいいよっ」 「ゆっびゃああいいい!!ゆっ、ゆんやああああ!!!どぼぢでええええいっだぁああいいいいい!!!やめでねえ゛え゛え゛!!」 口腔に手を突っ込んで、歯肉に相当する少々弾力のある餡子を破壊しながら、折れた歯の根元をごそりと取り出してみる。 「すべてをかみきるわいるどさと、みるものをみりょうするせくしーなかがやきをかねそなえた、どすのしろいはしゃんっっ!!!」と一瞬痛みを忘れて絶望的な眼差しで見入っていたので、別の歯茎に突き返してあげた。 人間では歯に通う三叉神経への刺激は最大限の痛みを伴うが、ゆっくりの場合も、まあやはり特別痛い場所ではあるようだ。 先ほどお下げを引き抜いたときに全部出たと思ったしーしーやうんうんが、再び放出される。 「うわっきたなっ……くはないけど、べとべとで気持ち悪いなぁ。君、ちょっとまむまむの締りが悪いよっ」 「ゆんぐぐぐうぅぅぅ!!ゆひぃぃぃいいいい!!っくちいぃぃいいああぁぁぁ……!!」 それどころじゃないってか。 折れていない奥歯を割れるほどかみ締めて、それでも堪えられず体をぐにゃりぐにゃりと悶えさせながら苦しんでいる。 「仕方ないなぁ。れいむ、れいむ!ちょっと手伝ってねっ」 「ゆぎぃ……れいむのいじらしいおしりさんが いたいいたいだよぅれいむはとりさん!!」 「君たちのドスがね、すぐにお漏らししちゃうしーしードスゆっくりなんだよ。 だから、れいむ。ドスのまむまむにゆっくり詰まってあげてねっ」 「ゆぶぶぶぶっっしーしーくぢゃい!!ちゅぶれりゅ!!ごんなどごばいりだくだいいいいい!!!」 「ゆっぴいいいい!!どすのまむまむに ばいらだいでえ゛え゛え゛え゛え゛!!!いだいいいいぃぃ!!!」 もるんもるんケツを振って暴れるれいむを頭から無理やりドスのまむまむにねじ込んでいく。 胎生妊娠のおちびちゃんがまむまむを通って出てくることを考えると、成体ゆっくりでもドスのまむまむになら入ると思ったが、果たして全身詰め込むことが出来た。 ちょっと裂けてるけど、これはれいむが無闇に暴れたせいだろう。 敬愛するドスのしーしーPADになれるのだから、光栄にでも思って謹んで厳かに受けたらよいのに。 「まりさも手伝ってね。次はあにゃるの方だよっ」 「いやだいやだいやだあ゛あ゛あ゛あ゛!!やめるんだぜえ゛え゛!!やめてぐだざいいいい!!」 「どすもいやでずううう!!いだいんでずう!!ぼうう゛んう゛んじまぜんがらあああ!!!」 「ゆげええ!う゛んう゛んぐっざあああいいい!!なんっなんだぜえええ!!?ぐざすぎるんだぜえええ!!!ぜんっじんがぐざいいいい!!」 「ゆっびょおおぉぉおぉお!!ばでぃざあ!!うごがだいでねえええ!!じぬっ!!どす、じんぢゃううぅぅう!!」 言いながらうんうんをひねり出し続けるドスを無視。 ぶぴょ!だのぶぴぃ!だの時々空気が混じっているのはどういう原理なのだろう。 巨体からいくらでも出てくるうんうんに負けないよう、選ばれたまりさをうずめ込むようにぐいぐいと奥まで押し込んでいく。 山に生きる彼らの皮が丈夫で良かった。 まりさもおとーさんのお帽子と同じくドスのうんうんにまみれることが出来て、しあわせー!だろう。 「ゆびょおおお!!ばでぃざのほうせきみぢゃいなおめめに、うんっうんがはいってくるのぜえ゛え゛え゛え゛あ゛あ゛あ゛!!」 「ぐぞぢーぢー、ででぐるなああああ!!!どげるっ!!でいぶのもぢもぢのびはだざんがどげでるうううう!!」 「ゆぷううぅぅぅぅ……ゆ゛っ……ゆっふぅぅぅ……ゆひぃっ!………ぼ、ぼうやだ……!」 ゆっくりを無理やり詰め込んだまむまむとあにゃるが不自然にボコッと膨らみ、もそもそと動いている。 中にいる彼らの声が辛うじて聞こえるのは、声帯でなく全身を振動させて声を出す不思議生物だからか。 ドス自身、少しでも動けば、内部を破壊される激痛が走るのだろう。 先ほどとは違い、必死に痛みに耐えて動かないようにしているようだ。 その目は大量の涙を湛えてうるうると輝いている。 「がえるっ!……どすっ、もうおうぢがえるうぅぅうう……ゆぴぃいい……」 なるべく痛まないようにということなのか、本当にゆっくりゆっくりと動き始める。 おうちに帰るという宣言をしてくれていなかったら、傍目には何がしたいのか分からないほどの遅さだ。 ドスの体内の餡子が蠢くことで圧迫されるのか、まむまむれいむとあにゃるまりさがうめき声を上げている。 多分断末魔だろう。 「あれ、帰っちゃうの?人間さんはまだぴんっぴんしてるよっ」 「どずはぜんっじんがいだぐで、ゆっぐじできだいんでずぅぅ!!ゆっぐぢじだいんでずううう!!!」 「うーん、僕の見立てじゃまだまだだけど……まぁ、普段の君たちからすれば満身創痍だよね」 「に゛んげんざんは、ぼうゆるぢであげまずがらぁぁ……どうが、ゆっぐぢじでぐだざいいぃぃっ!!」 「うん、理解した。ゆっくりさせてもらうよっ」 「ゆ゛っっ!!!?」 撒き散らかされる涎と涙を避けるように側面から近づき、ドスまりさのお帽子を外す。 両手にずっしりと来る重量感。 砂糖細工のはずなのだが、布のような不思議な質感と性状。 つばのところを持ち地面に引きずって後ずさってみせると、放心していたドスまりさの目に、お飾りを失う焦りが現実のものとして一気に高まっていくのが見て取れる。 「ゆ゛っっんっや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「おおう、大きな声。おにいさん、びっくり!」 「ががががえじでねええええ!!!ゆっぐぢできだいっ!!おぼうぢがないとゆっぐぢできだいいいぃぃぃ!!」 「はいはいゆっくりゆっくりー。ほらみんな、危ないよっ、お飾りのないドスまりさが来るよ」 巨大なお帽子を引きずりながら、先ほど蹴り飛ばされたままその場でゆんゆん泣いていたゆっくりたちを小突いていく。 後ろからはドスまりさが滂沱の涙を流し、痛みを忘れて必死に追いかけてきている。 体を上下にスイングしているのは、恐らく跳ねようとしているためだ。出来てないが。 顔をぐしゃぐしゃにしたうんしーまみれのゆっくりが、跳ねようにも跳ねられずに奪われたお帽子を追ってずーりずーりやって来る。 その惨めで健気な姿は、奇しくも巣から出ることもままならない赤ゆっくりのそれによく似ていた。 「ほら、まりさ。そんなところでゆっくりしてると、お飾りのないドスまりさに潰されちゃうよ?」 「ゆぁ~ん?どすのくせにおぼうしがないなんて、どんなやつなのぜぇ?」 「むっきゅうう!!ほんとうにおかざりのない、へんてこなどすがきたわあああ!!」 「なんなのこれええええ!!ぜんっぜんゆっくりしてないよっ!!ゆっくりぜんたいのはじだよっ!!れいむたちのゆっくりしたどすにあやまってねっ!」 「どぼぢでぞんなごというのおおぉぉおお!!?どずはどずだよぉおお!!ゆっぐぢしでいっでええ !!」 「にゃんっ!!わかったよっ!!!どすはにんげんさんに おぼうしをとられちゃったんだねえ!?」 「みょみょん!!それはいちだいじっ!だみょんっ!!どすのおかざりを だっかん!するみょんっ!!」 「はああぁぁ!?ゆっくりしたどすが くそにんげんにおかざりをとられるなんて、あるわけないでしょおお!?」 「ばかなのぜ?しぬのかぜぇ?どすのいだいさを ぜんっぜんわかってないんだぜえ!!」 小突かれて意識をこちらに向けさせられたゆっくりたちは、各自が好き勝手なことを喚き始める。 高々一発蹴られて地面に激突した程度で、痛くてゆっくりできない自分は世界で一番可愛そう!と嘆くのに精一杯。 今までのやり取りに何一つ興味を向けていなかったのだろう。 「にんげんさんっ!!どすのおぼうしをかえしてあげてくださいいいいぃい!!」 「どすのおぼうしさんをとるなんて、いなかもののすることよっ!!?」 「とってもゆっくりしたどすなんですうううぅぅ!!みんなのえいっゆん!なんですううう!!」 「どすがないてるのをみて、なんともおもわないのぉぉお!?にんげんさんには こころってものがないのおぉおお!!?」 「どぼぢでむしするのぉおお!!?わがらだいよぉおおお!!ゆっぐぢじでよおおおぉおお!!」 「ゆっがあああ!!もうげんっかいなんだぜえええ!!!どすのつぎにさいっきょう!のまりささまが、せいっさい!してやるのぜっびゅうえ!!」 「うわっ、飛び出してきちゃダメだよまりさ。うーん、そうだなぁ……君たちのお飾りを全部くれたら返してあげてもいいけど?」 「「「ゆっぐぢおごどわりずるよっ!!!」」」 「うん、知ってた。じゃあもう少し移動するよっ、みんな付いてきてねー」 「「「ゆ゛っ!!ゆんやあああああああ!!!」」」 ぽいんぽいんっ!と後ろを付いて来るゆっくりたちは、人間さんが引きずっていく大きなお帽子を見て辛うじて事態を把握することに成功した優秀な子たちだ。 のんびり歩いているとはいえ、ゆっくりにしては早い速度で動く人間さんを追うのは大変だろう。 転んだり石や木の枝であんよを傷つけたりしながらも、必死に懇願したり罵倒したり攻撃したりしてくる。 おちびちゃんのお飾り没収ではせいぜい親や姉妹が動くぐらいだが、ドスまりさは本当に皆に愛されているんだなぁ。 各自のお飾り以下ではあるけれど。 「ゆぷぷぷ!!どすのくせにおかざりのない、いなかもののくずどすさん?ゆっくりしていってねっ?」 「かわいいかわいいれいむが、とくべつにうんうんをたべさせてあげるよっ!こうえいにおもってねっ!!」 「どすにかわって、ゆっくりのはじをせいっさい!してやるのぜ。まりさのかれいなぷーすぷーすによいしれてねっ!!」 「ゆっびいいいいい!!やめぢぇにぇ!!どずはどずまりぢゃだよおぉぉお!!?いぢめないぢぇええええ!!!」 「ゆっへえ、さけびごえまでゆっくりしてない、どうしようもないごみくずなのぜっ!」 「むきゅうう!おまけにしーしーはもらしてるし、あにゃるにはうんうんがびっしりこびりついてるわっ!!」 「おお、あわれあわれっ!!うんしーもまともにできない おちびちゃんどすのまむまむに、ぼせいあふれるれいむが いしさんをつーめつーめするよ!かんしゃしてゆぶぅぇええ!!」 「ゆああああ!!?でいぶぅう!!お゛いっ!くずどずっ!!いますぐ でいぶのうえがらどくのぜえ!!」 「ゆ゛っ!!?なんなの……!!?どずはみんなをゆっぐぢざぜるんだよっ!!おぼうしをとりもどしで、ぐぞにんげんをぜいっざい!しでぇ……」 「だまるんだぜぇ!!ゆっくりごろしのどげすどすは、ゆっくりしないでしぬんだぜえ!!ないてどげざしても、ゆるされないんだぜええ!!」 「いなかもののうえに、ゆっくりごろしなんて、なんてやつなのかしらっ!!しんじられないわぁああ!!」 「どぼぢでぞんなごどいうの゛お゛ぉ゛ぉ゛お゛お゛!!?どず、ゆっぐぢをごろぢでなんがないよぉぉお!!」 ドスまりさに群がっているゆっくりたちは、それをお帽子のない別のドスが来たものと思い込んだ頭の不自由な子たちだ。 お帽子を追ってずりずりと前進するドスまりさに巻き込まれてれいむが潰れたが、ドス自身は気付いていない。 そのれいむも、ドスのまむまむとの高低差をどのようにクリアして、石を詰め込むつもりでいたのだろうか。 全長の2~3倍ぐらいのーびのーびできたのかもしれないと思うと、潰れたのは残念な気もする。 「さて、ここがいいかな」 少し歩いてたどり着いた先は、1~2mほどの落差がある崖の上だ。 飛び降りても恐らく問題ないので、段差と呼んでもいいかもしれない。 人間にとっては、だが。 「ドスのお帽子さん、ばいばい!はい、ひーらひーら……とはならないか、流石に」 崖の上でお帽子から手を離す。 思い込み補正の範囲外にある巨大な砂糖細工は、物理法則に従って素直にどすんと落下した。 「ゆゆううぅぅ!!?にんげんさんっ!!やっとはんせいしたんだねぇええ!わかるよー!!」 「ゆっ!おぼうしさん!!ゆっくりのぼってきてね!!れいむがどすのところにつれていってあげるからねっ!! そしたられいむ、おれいにあまあまをもらうよっ!!ゆふふ……。なにやってるんだああ!!はやくしろおおぉぉ!!」 「どすのおぼうしさん、まっててね!!まりさがゆっくりむかえにいくよっ!!おそらっぶべえええ!!」 「みょんっ!!いそがばまわれだみょんっ!!みょんはよこみちから、したにおりるみょーんっ!!」 みょんの後を追って、何匹かのゆっくりがお帽子救出に向かう。 うん、精々頑張ってくれ。上手く協力すれば引きずって運ぶことは十分可能だろう。 後方を見ると、ちゃんとドスまりさが追いかけてきている。 それなりに遠ざかってしまったし、通常ゆっくりにちょっかいを出されていたので、こちらを見失っていないか心配だったが良かった。 とりあえず一息だ。 置いておいた荷物を取りにいき、準備をするついで、木の陰でペットボトルの水を飲む。 すぐ横から、例の特徴的な声が聞こえてくる。 「ゆっ!いみゃ、にゃんかがさがさー!っていっちゃよぅ!まりちゃ、きょわいのじぇえぇぇ!!」 「ゆーん……すーりすーり。おちびちゃん、しんぱいしすぎよっ。ほいくえんさんのなかはあんっぜんだから、ゆっくりしてねっ!」 「むきゅ。ありすのいうとおりよ。からだのおおきいにんげんさんは、ゆっくりのおうちにはいってこれないわ」 「ゆゆん!!そのまえに、れいむのけっかいがあるから、ぜったいにみつからないよっ!れいむ、ゆうしゅうでごめんねえ!」 「ゆぅぅぅ……でみょ、まりちゃ、ふあんでむねがはりさけそうなのじぇぇぇ……」 「まりちゃおにぇーちゃんは、こわがりだにぇ!!」 「ときゃいはなありちゅがぺーろぺーろしちぇあげるわっ!ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 「ゆわぁぁぁ……ありしゅおにぇーしゃん、ありがとぉぉ……ゆっくちー」 「ゆふふ。おちびちゃんたち、ゆっくりしてるねっ」 「おちびちゃんたちはむれのたからっ!だからね。ぱちぇたちが、ぜったいにまもってみせるわ」 全く、それほど大っぴらに姿を晒し、大きな声で話していて気付かれないと本気で思っているのだろうか。 構成と会話から見て、群れの託児所のようなところなのだろう。 折れた大樹の根元。 ドススパークで作ったと思しき広い穴。 木の枝が一本横に置かれているだけのけっかいの向こうには、たくさんのおちびちゃんを連れた保育ゆっくりが避難してきていた。 つづく -----------------------------------------
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ポールあきとの約束 ・かなりオカルトな話な上に、ゆっくり関連の設定が妙な方向にぶっとんでおりますので、お気をつけください。 ・作中の薀蓄は、半分くらいがいいかげんなものだと思いますので鵜呑みにはしないでください。 ・過去作の設定と矛盾するところがあった場合は、見なかったことにしてください。 ・あと、あまあまください。実験用の蒸留水さんにブドウ糖さん溶かしたものは、もう見たくないです。 ―――――――――――――――――――― おやおや、よく来たね、チビちゃんたち。 酒のつまみと得体の知れない井戸水ぐらいしかないけど、ゆっくりしていってね。 ん、なんだい? また、オババの話を聞かせて欲しいって? おうおう、いいよいいよ。 オババも、お話は大好きだからね。 それじゃあ、何の話をしようか。 頭を失くしたちるの、一人ぼっちのキャハハまりさ、熱帯夜の樽さなえ……ん? 怖い話は、昨日したから、今日は怖くない話がいいって? じゃあ、薔薇強姦魔なんてどうだい? お母様(しんき)によって創造された七体の強姦魔(レイパー)、薔薇強姦魔(ローゼンレイパー)。 愛しのお母様を姦淫するために至高の強姦魔――吾理守(ありす)を目指して、姉妹は殺し合う。 裏切り、近親相姦、薔薇一物(ローザぺにぺに)の奪い合い。 繰り広げられる、カスタードクリームでカスタードクリームを洗うクリームみどろの愛憎劇。 舞台の幕が閉じるとき、彼女たちは何を見るのか……。 へ? そっちの方がよっぽどホラーだって? 駄目かい? んー、困ったね。 今日は、とっときの怖い話をするつもりだったから、怖くない話は考えてなかったんだよ。 ほえ? 「始まりのゆっくり」の話を聞きたいって? でも、いいのかい? あの話は、一昨日もしたよね。 ……ほえほえ、そんなにあの話が好きかい。 うんうん、それじゃあ、そうしようか。 実は、オババもあの話が大好きなんだよ。 みんなも、それでいいかい? じゃあ、始めようかね。 「妖怪饅頭の話」 あれは、いつの時代のことだったか。 政治の中枢がまだ京都にあった頃、この国では、いろんな所で争いが起きて、些細なことで皆がいがみあって、片時もゆっくりした時間が流れていなかったそうだよ。 でもね、その頃の人間ってのは、そんな苦しい時でも「感謝」を忘れなかった。 自分たちが食べる分も少ないってのに、恵みをもたらしてくれる神様と大地に感謝して、毎年毎年、お供え物をしていたんだとさ。 ある村でも、その例に漏れず、お祭りのときには、あっちの家からちょっと、こっちの家からもちょっといった具合に食べ物を出し合って、お供え物をしていたんだ。 その握り飯や団子といった、それはそれは美味そうなお供え物の中には、何個かのお饅頭もあった。 そして、驚いたことにね。 その饅頭の内二つは、命を持ってたんだよ。 普通、命を持たない物に魂が宿るには、長い年月が必要だって話だけど、昔の人たちは、神仏や妖怪変化っていうものを信じて暮らしてたからね。 そういった人間の心の有り様は、世界にほんの少しずつ影響してるから、皆が科学以外を信じることがなくなった今と比べると、昔は物が命を持ちやすかったんだよ。 それに、そもそもお饅頭自体に「人間の頭」っていう意味合いが込められていたからね。 おや、この話はしなかったかねぇ? 中国の孔明さんって人が、荒れ狂う川の水を沈めるために、人間の生首の代わりとして生贄に奉げた食べ物がお饅頭の始まりだって言われているんだよ。 まあ、そんなわけで、お饅頭ってのは、人に近い性質を帯びやすい食べ物だったわけさね。 さて、この二つのお饅頭なんだけど。 実は、人間と仲良くしたいと思ってたのさ。 自分たちの前で楽しそうに遊ぶ子供たち、笑いながらお話をしている農夫、赤ちゃんを抱いて頭を撫でるお母さん。 何気ない日常風景でも、動けもしない、おしゃべりもできないお饅頭たちにとっては、きらきらと輝く素敵なものに感じられたんだろうね。 みんなといっしょにあそびたい。 おしゃべりしたい。 ぎゅってされたい。 あたまをなでなでしてもらいたい。 いいな、いいな、たのしそうだな、おともだちになりたいな。 そういった思いが積もりに積もって行った。 そんなある日 「「ゆっくりしていってね!!!」」 赤いリボンに、黒い髪のゆっくりれいむ。 「れいむは、れいむだよ!!!」 黒い帽子に、金色の髪のゆっくりまりさ。 「まりさは、まりさだよ!!!」 その子たちは、妖怪になった。 勿論、すぐに人間たちと仲良くなることなんて出来なかったよ。 そりゃそうだね、村人からすれば、生首の化け物が自分たちの言葉を話しながら跳ね回ってるんだ。 薄気味悪いなんてもんじゃないよ。 子供は泣き出すは、爺様は腰抜かすは、てんやわんやの大騒ぎってなもんだよ。 そんな具合で、終いにゃ近くの寺から坊さん呼んで来て御祓いしてもらおうなんて話まで出てくる始末さ。 現代人からすれば、ゆっくり相手に大騒ぎしている昔の人は、随分とおもしろいものに映るんだけどね。 こうして初っ端から、最悪な印象を持たれちまったわけさ。 最近の根性なしのゆっくりどもなら、ここでもう諦めちまいそうなもんだけど、その子たちは人間と仲良くなることを決して諦めなかった。 「感謝」の念を沢山込めて作られたお饅頭の低級妖怪は、良く言えば物凄く純粋、悪く言えばどこまでも単純だったのさ。 友達を作るには、うってつけの性格さね。 それに、その子たちは、誰とでも仲良くなれる才能を持ってた。 それが 「「ゆっくりしていってね!!!」」 なんだよ。 「ゆっくりしていってね!!!」 疲れている人がいれば、全身全霊の「ゆっくりした気持ち」つまり「陽気」を言葉に乗せて相手を癒す。 「げんきだしてね!!! すーり、すーり!!!」 絶望した人がいれば、頬を摺り寄せて、相手の「ゆっくりしてない気持ち」つまり「陰気」を引き受けちまう。 人間に認めてもらいたいと願って、毎日毎日、そんな風にして頑張った。 雨と雪には、負けちまうけど、風にも、夏の暑さにも負けずに村中をテインテインと跳ね回った。 最初は、気味悪がってた村人たちも、そんな健気な姿見せられちゃ、邪険に扱えないってなもんさ。 この子たちを「ゆっくりオバケ」とか「生首饅頭」なんて呼んでた人間は、次第に少なくなって行った。 一人、また一人とお友達が増えていった。 そうして沢山のお友達が出来て、皆から「れいむ」「まりさ」と名前で呼ばれるようになってからは、毎日が笑顔でいっぱいだった。 遊んだり、お喋りしたり、村人に一時の癒しを与えるために村中を跳ね回ったりして一日中を過ごして、日が暮れたら川で体を洗ってもらう。 辺りがとっぷりと暗くなる頃には、大好きな人間の暖かい腕に抱かれて眠りに就く。 さぞ、幸せだったろうね。 勿論、中には「ゆっくりはゴミだ! カスだ! 死ぬべき存在だ! 爆発しろ! 煮えろ! 泡立て!」やら「ヒャッハー!!! 虐待だー!!!」やらと、まるで時代を先取りしたかのような不思議な主張を続ける虐待お兄さんもこの頃からいたけれど。 まあ、それでも、ゆっくりは、多くの人々に愛されて末永く幸せに暮らしましたとさ、めでたし、めでたし ……で終われると本当によかったんだけど、ねぇ。 可愛そうだけど、ここがこの子たちの物語の絶頂だったのさ。 妖怪や幽霊、特に力の弱い子たちがどうやって増えるのかは、前に説明したね。 ……そうさ、噂だよ。 人が噂話を信じることで、虚ろな存在は本当に有るものとして力を得る。 そして、噂話を口にすることで、そいつは形を持つんだ。 トイレの花子さんを見たって話が日本中のいろんな小学校でされてるのはそのせいさ。 最初の子たちに友達が出来れば出来るほど、その存在は噂話として人々の間を行き交い各地に広まっていった。 「生首みたいな饅頭の妖怪がいる」 これは、最初に噂が生まれたところから、随分と離れたところでされていた噂さ。 噂ってのは、広まるうちに形を変えちまうもんなんだよ。 確かに、生首みたいな饅頭ってのは、言い得て妙だね。 でも、それじゃあ「れいむ」と「まりさ」のことを正しく伝えたとは言い難い。 こうして、情報がちょっとずつ、ちょっとずつ呆けながら伝わっていった結果、国中のいたる所でその子たちが生まれたのさ。 「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」 「次の子」たちは、様々な面で「最初の子」たちとは異なった。 そう、最初の子たちよりも優れていたんだよ。 「生首みたいな」という言葉が前面に押し出されて噂が広まった結果だね。 次の子たちは、より人間に近い性質を持って生まれてきたのさ。 単純な思考は、ほんの少し複雑になった。 少しの単語と短い文しか使えなかった知性は、もっと広い言葉の引き出しと上等な帳面を手に入れた。 快、不快、好き、嫌いといった単純な感情は、もっともっと複雑になった。 恋をして夫婦となること、愛し合い子を成すこと、子を慈しみ育むことを覚えた。 でもね、それは決して良いことなんかじゃなかったんだよ。 確かに、少しだけ頭は良くなった。 でも、それは、ひどく中途半端なものだったのさ。 賢くなったとはいっても、人間の真似っこだもの。 本物の人間の賢さには及ばない。 だから、人間の「決まりごと」や「守るべき当たり前のこと」といったものが理解できない。 最初の子たちは単純だったからね。 理解できなくても駄目だと言われたら止めるし、怒られればちゃんと謝った。 まあ、すぐに忘れちまうんだけどね。 でも、次の子たちは、なまじ物事を考えることが出来るもんだから、言われたことを素直に受け止められない。 やれ、野菜は勝手に生えてくるだの、誰もいなかったからここは自分たちの家だのと言って、人間たちを大いに困惑させ、怒らせ、不興を買っちまったんだ。 こうしたいがみ合いのせいで、人間とゆっくりの仲に罅が入った。 確かに感情は豊かになった。 恋や愛といった素敵のものが生まれた。 怒り、悲しみ、妬みといった余計なモノと一緒に。 その余計なモノの中で特に厄介なのが「欲」さ。 欲ってのは、確かに全ての生き物が持ってる。 「ご飯を食べたい」「眠りたい」といった欲を感じられないと、まず生きることが出来ない。 でも、人間の持つ欲ってのは、どんな生き物の持つそれより複雑で大きい。 他者を蹴落としてでも幸せでありたい、誰よりも優れた存在でありたい……。 ただ生きるだけなら必要のない欲求。 普段は、「理性」でもって押しつぶされている願い。 そして、理性ってのは、知性、賢さからくるもんさ。 そう、さっきも言ったように次の子たちの賢さは、中途半端だった。 つまり、理性も中途半端なものだったんだよ。 その結果、次の子たちの中に「ゆっくりさせる」ことより「ゆっくりする」ことを大事にする連中が増えてった。 そうして起こったのが陰気と陽気のバランスの崩壊、それに続く「ゲス」の誕生さ。 さっき、ちょろっと言ったけど、陽気ってのは、ゆっくりした気持ちのことだね。 ゆっくりが幸せを感じたときに生まれるそれは、血肉ならぬ餡子皮となり、心を豊かで寛容にしてくれる。 ただ、薬も過ぎれば毒になる。 摂りすぎた陽気は、その身を必要以上に肥え太らせ、心を怠惰で傲慢なものに変えちまう。 こうして体と心に肉を付けたゆっくりは、こう考えるようになったのさ。 ――こんなにもゆっくりした自分は特別な存在で、他の連中は自分に仕えることが至上の喜びに違いない。だから、自分はもっとゆっくりするべきだ―― そうして、こいつらは、もっと沢山の陽気を求めてゲスな行為を行うようになった。 その辺の草よりも遥かに美味い人間の食い物を奪う。 龍脈、地面の中でも特別にゆっくりしたところに巣食って草木を枯らす。 出入りが多くて気の流入の多い人間の家でお家宣言といった具合にね。 その一方で、ゆっくりできなくなった連中もいた。 陰と陽は、二つで一つ。 必要以上にゆっくりした連中のツケは、その仲間が被ることになったのさ。 陰気ってのは、ゆっくりしてない気持ち。 ゆっくりが抑圧を感じたときに生まれるそれは、身を引き締め、精神を鋭く頑強にする。 でも、それは薄めた毒。 少量ならば薬でも、沢山摂ればやっぱり毒だよ。 押し付けられた余計な陰気は、表情を剣呑にして、心を嫉妬や憎しみといった負の感情で満たす。 育まれた負の感情は、もっと沢山の陰気と「もっと悪いモノ」を惹き付ける。 そして、陽気に対する強烈な飢えをもたらし、ゆっくりをゲスに変える。 たまに、共食いしているゆっくりを見るだろう? あれなんて、まさにそれさ。 ゆっくりして陽気を掻き集めるよりも、元から持ってる奴から奪ったほうが早いからね。 でも、もっと悲惨なのは、引き寄せた悪いモノとくっついちまった連中さね。 餓鬼魂(がきだま)なんかとくっついたら二度と満たされることがない。 ツガイ、親、子供、友人、終いにゃうんうんや石なんてものまでかっ喰らうようになって、最後は自分の腹を貪り喰らって死ぬ。 そして、もっともっともーっと悪いモノとくっついたら…… 人間にも害を及ぼす。 こういったゲスが生まれてきたせいで、人間とゆっくりの仲は完全に引き裂かれちまった。 勿論、次の子たちの全てがゲスだったわけなんかじゃないよ。 素直な善い子たちだって、いっぱい、いっぱいいたんだ。 でもね、坊主憎けりゃ袈裟まで憎しって言ってね。 人間は、ゆっくりのことが大嫌いになっちまった。 全国の至る所で「ゆ狩り」なんて言って、ゆっくり狩りが行われた。 そうして、ゆっくりたちは、人間の集落を追われて山々へと散って行ったのさ。 その中に、最初の子たちがいたのかどうか、今も生きてるのかどうか……。 妖怪に寿命はないから、今も元気でやってるかもしれないし、とっくに殺されてるのかもしれないね。 それは、誰にも分からない。 めでたし、めでたし。 ん? ちっともめでたくないって? あれま、チビちゃんにこの話をするは、初めてだったかね? ふっふっふ ほら、窓の外を見てごらん。 人間の街だ。 区画整備がなされて、風水と科学で守られた、ゆっくりにとって住み心地がいいとは、決して言えない人間のための都市だ。 それなのに、ゆっくりはいなくならない。 桃源郷を夢見て山から下りて、現実を知って絶望しても、何とか人間の街で暮らそうとする。 人間の食い物が魅力的なのか、帰れない事情があるのか……。 勿論、そういった込み入った事情もあるんだろうさ。 でもね、オババは、こう思うんだ。 今でも最初の子たちの願い「人間と友達になりたい」って思いが心のどっかにあるからなんじゃないかってね。 さて、お話は終わりだよ。 チビちゃんたちのお母さんが迎えに来るまでは、まだまだ時間もあることだし、みんなで散歩にでも行こうか。 な~に~? 外は寒いから家の中で、KOY(キングオブユックリ)がしたいだって? こんないい天気に、何言ってんだい。 40秒で支度しな! あとがき 前からやってみたかった妖怪発祥ネタ。 いかがでしたでしょうか? もし、有りならば「シルクロード経由で中国から欧州に渡った飛頭蛮っていう妖怪がれみりゃ、ふらんになる」とか「仙桃から生まれた最初のてんこが仙人の修行を真似して徐々にドMに開発されていく」というネタも書いてみたいっす。 ご意見、ご批判など、お待ちしております。 あと、作中に出てきた「樽さなえ」は、某怪奇小説から勝手にパチりました。 樽さなえ→タ ル サ ナ エ で、文字の順番を入れ替えると、悪魔の名前が……。 ゆんやぁぁぁぁ!!! こわいぃぃぃ!!! それにしても、婆ちゃんの語り口調ってのがわからないよー。 過去作 ふたば系ゆっくりいじめ 394 お兄さんと冷めた肉饅 ふたば系ゆっくりいじめ 408 お前もポールさんみたいにしてやろうか!? ふたば系ゆっくりいじめ 442 肉まんと出かけよう 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 491 肉まんと出かけよう 完全版 ふたば系ゆっくりいじめ 501 ゆっくりしたモノの義務 ふたば系ゆっくりいじめ 547 変わらない ふたば系ゆっくりいじめ 663 クリスマスは、十ゆん十色 ふたば系ゆっくりいじめ 825 捕食種一家と三つの教訓
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※注意 ・『ゲスゆ矯正物語』の番外編です ・俺設定あります ・ネタ被りあったらごめんなさい やぁ、ボクはボランティアお兄さんだよ。 街の恵まれない野良ゆっくりたち相手に慈善活動をしているんだ。 ボクの活動内容は、野良ゆっくりの更正をサポートすること……だったと思う。 まぁ、そんなことはさておき実は今日はゲストをお招きしているんだ。 ケースEX 性根を入れ替える♪ 「むっきゅりしちぇいっちぇね!」 ソフトボール大の白い饅頭にモッサリとした紫色の毛がこびり付いたナマモノ……もとい生き物。 そう、今回はこの子ぱちゅりーがお相手だ。 ボクは窓際で子ぱちゅりーを前にクッションを敷いて腰を下ろした。 さて、楽しいお喋りを始めようか。 「やぁ、ぱちゅりー。ゆっくりしてるかい?」 「むきゅ! ぱちぇはけんじゃなのよ! とうじぇんよ!」 「ははは♪ やっぱりぱちゅりーは可愛いなぁ♪」 いいねぇ、ぱちゅりー種。 ぱちゅりー種は総じて体が弱くストレス耐性も低いとされる。 ゆえに、ぱちゅりー種の野良というのは以前は滅多にお目に掛かれなかったのだが、 最近では別段そうでもないらしい。 街を歩けば薄汚れたぱちゅりーがベンチの下や側溝などでゆっくりしている姿をよく見かける。 ぱちゅりー種もまた世代を重ねるにつれ神経を図太くすることで 種としての存続を図ったとか何とかテレビでどっかの大学の偉い先生が言ってたっけ? まぁ、そんな小難しいことは放っておくとして……。 「ぱちゅりーは賢者なんだね? 賢者は街でどうやってごはんを調達してるのかな?」 「むきゅん! かんたんよ! けんじゃはたべられりゅおやしゃいしゃんがわかりゅのよ!」 ……ふむふむ。 「食べられる野菜が判る? 街中には野菜なんてあんまり生えてないと思うんだけど?」 「むきゃきゃ! やっぱりにんげんはおろかね! しょんなこともわからないなんて!」 ビク!ビク! クッションが心地よい振動を伝えて来る。 良いねぇ、この機能。 「ごめんね、お兄さんは頭が悪いんだ。賢者さまに詳しく教えて欲しいなぁ♪」 「むきゅきゅ♪ いいわ、とくべつにおしえてあげりゅわ! 」 子ぱちゅりーが偉そうに踏ん反り返る。 そして紫色の髪の房の一つをビシっと窓の外に向けた。 「しょこをみなしゃい! しょこのぷれいしゅには、たべられりゅおやしゃいしゃんがはえちぇたわ!」 子ぱちゅりーは髪の房の先には俺の家の庭…… 正確には庭に置いていた自家製プチトマトの植木鉢を指し示している。 もっと正確にいうのなら割れた鉢の残骸というべきか。 「ふむふむ…………」 「こういうぷれいしゅではよくみかけりゅのよ! ぱちぇのけんじゃなみゃみゃのじきでんよ!」 ビクビクビクン! クッションの振動が気持ちいい。 「そっかぁ……そうやって暮らしてるんだぁ♪」 「ぱちぇたちがけんじゃだからこしょね!」 子ぱちゅりーの様子はまさに有頂天だ。 そして、その語り振りからは自分の親を心から信頼し尊敬していることが窺い知れる。 「お野菜さんは美味しかったかい?」 「むきゅきゅ、なかなかけんじゃなおあじだったわ!」 ビックンビックン!……ギュム! 今にも跳ね回りそうなクッションに体重を掛ける。 「そっかー♪ でもね、ぱちゅりー。君たちの食べたお野菜さんはボクのものなんだよ」 「むきゅ? なにいってりゅのかしら? ありぇはぱちぇたちがみつけたのよ!」 「もう一つ言うとね、ここはお兄さんのゆっくりプレイスなんだけどね」 「むきゅ!? ここはぱちぇとみゃみゃのゆっくりぷれいしゅよ!」 「そう言うと思ってたよ。君は悪い子だね、ぱちゅりー」 「むきゅ!! ぱちぇたちのおうちをよこどりすりゅきにぇ!?」 何のことはない、よくある野良ゆっくりによる狼藉である。 こういう場合、この子ぱちゅりーを捻り潰すのが一般的な対応というものだろう。 だが、そこはこのボクである。 可愛いそうな野良を真っ当な道に導くのがボクの務めなのだ。 ちゃんと更正の機会を与えてあげなくては。 「悪い子にはちゃんと言って聞かせないといけないな♪ じゃあ、こうしよう。これからボクがゆっくりが街で生きる為の3つのルールを説明するよ。 それを完璧に覚えられたなら全部ぱちゅりーの言う通りにしよう。 勝手に野菜を食べたことも咎めないし、このおウチも好きにしていいよ。 逆に覚えられなければボクの言う通りにして貰う。 さぁ、どうかな? ぱちゅりー?……賢者ならボクの挑戦に乗ってくれるよね?」 「むきゅ!? そのてにはのりゃないわ! てきとうなこといってぱちぇをけむにまくきにぇ!」 「んん? どうしたのかな、ぱちゅりー? ぱちゅりーは賢者なんだろう? 賢者なら当然できるよねぇ? それとも自信がないのかな?」 「むきゅ!! なにをいっちぇるの!? ぱちぇはしょうしんしょうめいのけんじゃなの!! いいわ。そのちょうせん、うけてあげりゅ!!」 そうしてボクとぱちゅりーの勝負は始まった。 そして十分後、そこには(言い訳や捨て台詞を吐くも)一応敗北を認めつつ、 しかしながら意地でもこの家に居座ろうとする子ぱちゅりーの姿があった。 さて、何度言っても聞かないし、ここはとりあえず敗者としての条件を呑んで貰うとしようか。 「ところでぱちゅりー。ぱちゅりーは文字は読めるかい?」 「むきゅ! ぱちぇはけんじゃなのよ! とうじぇんよ!」 「そっか、そっか♪ それじゃあ、忘れないようにここに書き込んでおうこうね♪」 ボクはハンダゴテを手に取ると、さっきからブルブル小刻みに震えている純白のクッションを抑え付けた。 そして、ハンダゴテでクッションに先ほどの3つのルールを刻み込んでいく。 ジュウ~……ビクビクビクビクビク!! クッションの振動が痙攣に変わる。 だが、文字が焼き付け辛いのでシッカリ抑え込んでから、一文字ずつ深くクッキリ刻み付けていく。 一、 ゆっくりはにんげんにきがいをくわえてはならない 二、 ゆっくりはにんげんのめいれいにしたがうこと 三、 ゆっくりはみのほどをしるべし よし、完成だ。 クッションはまるで耳なし芳一のようになってしまったが、まぁいいだろう。 「よーし、できたぞぉ、ぱちゅりー♪」 「むっきゅり、けんじゃだわ!」 うんうん、子ぱちゅりーも喜んでくれてるなぁ♪ 「ボクの要求はこのゆっくり三原則をしっかり覚えてもらうことだよ。 もちろんこれに従ってぱちゅりーにはボクのゆっくりプレイスから出て行って貰う。 お野菜さんの件は……まぁ食べてしまったものは仕方ない。 ぱちゅりーが反省するなら今回は大目に見てあげよう♪」 「むきゅ、しょうがないわねぇ……しょういえば、みゃみゃはどきょかしら? しゃっきから、みゃみゃのしゅがたがみあたらないわ!」 「ああ、ぱちゅりーのママねぇ。そうだなぁ、そろそろ種明かししようか……えいっ♪」 ボクはポケットからクシャクシャになった布切れのようなものを取り出すと、 痙攣を続けるクッションにパサッと被せてやった。 ついでにクッションを横に半回転させてやると、薄汚い液体を垂れ流す二つの小穴が姿を現す。 小穴……つぶらな瞳は子ぱちゅりーに向けられていた。 「………っ!! ………っ!!」 クッションは何か言いたそうだけど、その溶着された唇だと何も言えやしないよねぇ。 丸坊主にした挙句、口もしーしー穴もあにゃるも全部焼いて塞いじゃったから、 お得意の他界逃げも出来やしない。 一方、目を丸くしてクッションを見つめていた子ぱちゅりーはあんぐりと大口を開けている。 おっと……耳塞いでおこうっと♪ 「…………………ば、ば、ば、ばじぇのけんじゃなみゃみゃがぁ~~~~~~~~~~~~~!!!」 その後は、会話と節食行動を封じたクッション……もとい親ぱちゅりーともども、 子ぱちゅりーを家の前で解放してあげることにした。 親ぱちゅりーは捕獲時の言動から確信犯的に子ぱちゅりーにゲス教育を施していたことが判明している。 だからこそ、子ぱちゅりーには今後は摩れたゲスの口伝に頼ることなく、 親の背中(に刻まれたゆっくり三原則)を見て健やかに育って欲しいと願う今日この頃だ。 翌朝、家から十歩ほど離れたところで大小二つの汚濁した水溜りが広がっているのを発見した。 酔っ払いの吐瀉物だろうか。 何台もの車が踏み去っていったのか……濃い灰褐色のタール状になったソレを見ながら ぱちゅりー親子の行く末に想いを馳せた初夏の一コマであった。 今までに書いたもの anko253 相棒 anko314 夏の終わりに anko339 来訪者 anko455 中身をブチ撒けろ anko459 ゲスゆ矯正物語~威嚇癖を直そう anko465 ゲスゆ矯正物語~悲劇の芽を摘み取ろう anko475 ゲスゆ矯正物語~性根を入れ替える
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―四股付きゆっくり― 四股付きゆっくり、これは今までにないゆっくりの亜種であり、胴付きとは違いゆっくりの足の裏、通称あんよに四つほど突起物が付いているものである。近年では、れいむ種を皮切りに別種のゆっくりにも見られゆっくりの進化の一つとして研究されている。 今回、我々は〇〇県のゆっくりセンター内にて、自然界における四股付きまりさの撮影に成功した。いかに四股ゆっくりが生まれたのかを克明に表現している物である。是非ともご覧頂きたい。 まりさはドスまりさの群に所属するごく普通のゆっくりでした。土埃で薄汚れてはいましたがスキの通る綺麗なブロンドの髪にぷにぷにほっぺ。立派にとんがったお帽子さんにニヒルな笑顔。 「ゆふふ! まりさがいちばんかっこいいのぜ!」 お調子乗りだけど、どこか頼りがいのある普通のまりさです。 ですが、幸せは唐突に消え去ってしまうのです。 「どどどどどどどどすぅううううう!!! たすけてぇえええええええ!!!!!!!!!」 広場からゆっくりできないまりさの声を聞きつけ、どすは急いで駆けつけました。 「ゆゆ!? みんなどうしたの!!?」 群の皆が集まって一匹のまりさを包囲しているのです。 「みんながいじめるのぜぇえええええ!!!!!!!!!」 「ゆゆ! それはゆっくりできないよ!! みんなやめてね!!!」 いつもなら鶴の一声ならぬドスの一声で静粛にするみんなでしたが、今日は違います。まりさをじっと凝視したままなのです。 「ゆっくりできないよ!! どーゆーことかせつめいしてね!!!」 痺れを切らしたドスの一声で群がっていた一部のゆっくりが場所を空け、ドスにまりさを見せました。 「こ、これは……ゆっくりできなぃぃいいいい!!!!!」 まりさの足に四本の突起物が生えているではありませんか。 「ち、ちがうのぜぇええええ!!!!!!!」 まりさは必死になって足を隠そうとしますが、生えたばかりなので足を折りたたむ術を知りませんでした。 『ゆっくりできないまりさはどっかにいってね!!』 なし崩しに群を追い出された四股まりさは森の中をトボトボとさ迷いました。 「ゆぅ………」 今まで仲良くしてきた仲間たちに歯をむき出しにされ攻撃されたことを気に病んでいました。動かし慣れてない四股を必死に動かしながら逃げている姿が脳裏に浮かび、更にゆっくり出来ませんでした。 「どぼじでごんなものがはえできだの……」 シクシクと口を噛みしめて悔し涙を流しました。ですが、状況は変わらず四股が体を支え続けるのです。 「こんなへんなのいらないよ!!」 地団駄を踏みつけながら四股に八つ当たりをしますが、返ってくるのは痛みだけでした。 「ううう………」 「そこにいるのはだれだ?」 「ゆっ!?」 背後を振り返ってみるとそこには胴付きふらんが立っていました。 「いったいどうしたんだ?」 「ゆ、あ、あ、あ……」 いつもの調子ならばふらんだと叫んで半狂乱になりながら逃げていたでしょう。ですが、四股まりさには絶望に絶望を重ねた結果となりその重しが四股まりさを硬直させました。 「た、たすけて」 ガタガタと足を震わせながら四股まりさは命乞いをしました。 「べつにころすきはない。ただ、こんなところにゆっくりがくるのはめずらしかったから」 安心したまりさは伏せていた顔を上げました。 「そのあし、どうしたんだ?」 「ふ、ふらんもどうしたのぜ……」 このふらんも普通とは違うゆっくりできないふらんでした。お帽子を被ってはおらず右目もひとつ足りない。お洋服も所々ちぎれていて靴も履いていませんでした。 「これはへんなどうつきにやられた」 後々判明したことですが、職員の一人がこのふらんに性的暴行を働いたそうです。もちろん、ゆっくりの生存権・動物愛護管理法に基づいて解雇処分と禁固3年の厳罰を与えました。 「それはゆっくりできないね……」 四股まりさは自分の状況を考えふらんにも当てはまると考えました。お帽子やお洋服などのゆっくりにとっての飾りは自分を証明するものであり、それがなければ仲間として認識されず最悪凄惨な虐待を受け殺されてしまうのです。 「よかったらいっしょにくらす?」 ふらんが人間から逃げ出し群から追い出されて三ヶ月。ゆっくりにとっては長い長い時間です。その間に襲ってくる孤独を紛らわせたいがためにまりさに声をかけました。また、詳しい話は聞いていないけど四股まりさも自分と同じだと感じ共感を覚えたからです。 「ゆん、いいよ」 四股まりさも同じです。 一匹のまりさが狩りをしていました。 「やべでぇええええ!!!!!!」 他の仲間がいないのを確認してふらんがまりさを襲ったのです。 「やめない」 容赦なくふらんの正拳突きがまりさの目に突き刺さります。 「うぎゃぁああああああああああ!!!!」 「うー!」 力加減を間違い潰してしまったのでもう片方の目と眼光の間に五指を差し込みました。 「いぎゃああああああああ!!!!」 あまりの痛みにまりさが暴れだし、スポンと目を取ってしまいました。 「あとはあまあまにしてやる」 「もうかんべんしてくださいいいい!!!!」 ふらんの住処は危険性を考慮して、ドスが統治していない群の近くに築いています。また、ほかの同族が襲ってくる可能性も考えて羽のない基本種と同様、洞穴に住んでいます。 「かえった」 「ゆあああ……」 餡子漏れで弱りきったまりさを乱暴に地面に叩きつけました。 「ゆげ!」 「ゆゆ! きょうもありがとうなのぜ!!」 四股まりさがひょこひょことまりさの前に出てきました。 「や、やべぇ、ぎゃぁあああああ!!!」 共食いは禁忌ですが、四股まりさはなんの違和感も感じません。なぜなら、ふらんとの生活で慣れてしまったからです。 当初はふらんが取ってきたゆっくり達に同情をしましたが、四股まりさを見ては侮辱するゆっくりが多く、四股まりさは自分は基本種とは違うゆっくりであることを意識付けられたのです。 「むーしゃむーしゃ、それなりー」 「あ、あ、あ、あ、あ、あ、」 痙攣し続けるまりさを無視し、四股まりさは体の半分を食べました。残りをふらんが食べます。取って来た側が食べさしを食べるのはどこかおかしいと思えるかもしれませんが、食べられたショックでまりさが甘くなっているので食べさしの方が美味です。 「おいしい」 「ゆ~しょくごはゆっくりするのぜ~」 「う~」 今日もこっそりと二人のゆっくりを確かめ合いました。 「ふらん、まりさはすごいことをかんがえたのぜ」 お外でこそこそ遊んでいるときにまりさはピンとひらめいたのです。 「なに?」 「いぜん、まりさのせなかにふらんがのったでしょ。あれをすればふらんもまりさもさいきょーになれるのぜ!!」 お馬さんごっこの事だろうか。ふらんは首をかしげました。 「それがなんでだ?」 「まりさははっけんしたのぜ! まりさはしゅんそくさんなのぜ!!」 確かに、四股まりさの足は早い。ふらんが本気で飛んでも追いつかない程なのです。これは食生活が良くなったせいでまりさの体が成長したというファクターも存在します。 「まりさはきづいたのぜ! このあしさんはゆっくりしたまりさへのおくりものなのぜ!!」 この発言通り、四股まりさの足は進化の過程に出来たものです。移動の遅いゆっくりでは捕食種やその他の動物に対して捕まりやすいから、足が生えスピードが増したという学説があります。 「まりさのしゅんそくさんとふらんのぱわーであいつらにめにものみせてやるのぜ!!」 「ふらんだ!! はやくにげろぉおお!!!」 叫んでいる暇があれば逃げればいいのにそうはいかないのがゆっくりです。 「いやぁあああああ、ぐ……もっと…ゆっくり………」 「ばりざぁあああ!!!!! あぎっ!」 四股まりさに跨り長めの樹の枝を振るいながら基本種を次々と殺していきます。四股まりさとふらんは試しにどれほどの力があるかを確かめるために餌場にしていた基本種の群を襲うことにしたのです。 「ゆゆ! いいきみなのぜ!! れっとうしゅはすみやかにしね!!!」 「うーこれできがすんだか?」 これはまりさの恨みが含まれていたのもふらんは承知しています。本当なら騒ぎを起こさずにひっそりと生きていけばよいと考えていたのですが、無二の親友であるまりさのことを思えば付き合うほかなかったのです。 「ゆふふ、まだまだやるのぜ!! きばふらんはさいきょうなのぜぇえええ!!!」 これから先、ゆっくりっできないだろう。それでもふらんはまりさの為なら死ねると考えています。 ここまでが撮影したぶんである。その後ふらんと四股まりさがどうなるかはわからない。多分、ドスや基本種の集団に殺されるであろう。 作中にもあったとおり、四股が生まれた理由はシンプルに進化の過程であるという学説がある。速度や地面との接地面積を減らすため等。だが、ある研究では遺伝子疾患である可能性を指摘されている。ゆっくりは極端に胴付きを嫌う傾向にあるのは有名な話であり、それらを踏まえてゆっくりは進化を嫌う保守派な生き物として考えられている。今回のまりさに関しては足が早くなりたいという気持ちが四股にしたのではないかという推測もある。ゆっくりは尋常じゃない速さで遺伝子を自分で組み替えることができる生物なので学説としては十分信頼のできるものである。 結果としてどの学説が正しいのかは分からない。だが、まりさも言っていた通り、これはギフトであり、ゆっくりの世界にセンセーショナルを巻き起こすものになるのは間違いない。 書いたやつ anko1864 まりさは“英雄ん”なのぜ! 1 anko1876 まりさは“英雄ん”なのぜ! 2 anko1986 まりさは“英雄ん”なのぜ! 3 anko1992 まりさは“英雄ん”なのぜ! 番外編 anko1995 まりさは“英雄ん”なのぜ! 4 前編 anko1999 まりさは“英雄ん”なのぜ! 4 後編 anko2026 ゆっくりの権利 anko2089 此の世のひがん anko2108 ゆっくりしていってねだどー☆ 詳しく書く力がありません。後続の部隊に任せた。 by嘘あき
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『犠牲』 18KB 仲違い 同族殺し 7作目 既出ネタかもしれません 誤字脱字があるかもしれません 日本語がおかしいところがあるかもしれません ≪犠牲≫ とある公園で四匹のゆっくりが楽しそうに遊んでいた。種類は「れいむ」「まりさ」「ありす」「ぱちゅりー」だ。 この四匹のゆっくりはみな幼馴染で、赤ちゃんの頃からずっと友達だった。 「ゆ~♪ゆっくりのひ~♪まったりのひ~♪すっきりのひ~♪」 「ゆふぅ。れいむのおうたさんはとってもゆっくりできるのぜ!」 「れいむのおうたさんはとってもとかいはね!」 「むきゅ!ぱちぇじゃそんなにゆっくりしたおうたさんはうたえないわ!」 あるときはれいむの歌をみんなで聞き、 「ゆおぉぉぉぉぉ!!!!!!」 「まりさはとってもあんよさんがはやいね!れいむじゃおいつけないよ!」 「さっすがまりさね!とかいよ!」 「むきゅぅぅ・・・ぱちぇはちょっとはしっただけでもくたくたよ・・・。」 あるときはみんなで駆けっこをし、 「みんな、みてみて!ありすのおうちさんをまたこーでぃねーとしてみたわ!」 「ゆぅぅ~。ありすのこーでぃねーとさんはすごいゆっくりしてるね。」 「すごいのぜ!こんなにゆっくりしたおうちさんはみたことないのぜ!」 「むきゅぅ。こんなこーでぃねーとさんのしかたがあるなんてぱちぇはしらなかったわ。」 あるときはありすのコーディネートしたおうちを見学し、 「むきゅ!きょうはぱちぇがおはなしさんをきかせてあげるわ!」 「ゆぅ~ん。ぱちゅりーはとってもものしりだね!れいむじゃそんなにたっくさんのことおぼえられないよ。」 「さすがぱちゅりーなのぜ。まりさじゃすぐにわすれてしまうのぜ。」 「ぱちゅりーのおはなしはとってもとかいはよね!きょうはどんなおはなしをきかせてくえるのかしら?」 あるときはぱちゅりーの話してくれるお話をみんなで聞いていた。 虫や草が豊富なこの公園では餌の心配も無く、四匹はずっとゆっくりしていた生活を送っていた。 だが、その日はいつもとは違かった。四匹が遊んでいると、一人の男性が公園の中に入ってきたのだ。 それ自体は何もおかしくないのだが、その男性は四匹を見つけるとそっちに向かって歩きだした。 「むきゅうううう!にんげんさんがこっちにくるわ!!」 「ゆうううう!!こわいよおおおおおお!!」 「だいじょうぶなのぜ!れいむはまりさがまもるのぜ!」 「みんな!!はやくにげましょ!!」 人間が自分たちに近づいて来ることに気がついた四匹は、すぐに逃げ出そうとした。 だが、ゆっくりと人間では移動速度が違すぎる。男は四匹に近づき、手にもっていた霧吹きを四匹に向けトリガーを引いた。 「ゆうぅ・・・。なんだかれいむねむくなってきたよ・・・。」 「まりさもなのぜ・・・。す~やす~やしたいのぜ・・・。」 「ありすもねむぃわぁ・・・。こういうときはねるのがとかいはよぉ・・・。」 「むきゅぅ・・・。ねちゃだめよぉ・・・・。」 霧吹きの中に入っていたのはラムネを溶かした水だったらしい。 強烈な眠気に耐えられず、四匹はその場で眠ってしまった。 四匹が眠ったことを確認した男は大きめの箱の中に四匹を入れ、その箱を持って公園を後にした。 「ぱちゅりー!ゆっくりおきるのぜ!!」 「むきゅっ・・・。」 まりさの呼びかけに反応してぱちゅりーは目を覚ます。目の前にはいつも一緒にいる見慣れた三匹のゆっくり。 そして、自分のいるこの場所は全く見覚えのない場所だった。 「むきゅう・・・。ここは、どこなのかしら?」 「ゆぅ・・・。ぱちゅりーにもわからないなられいむたちにもわからないよ・・・。」 「まりさもなのぜ。おきたらみんないっしょにここです~やす~やしていたのぜ。」 「まったく!ありすたちをとじこめるなんてとんだいなかものなのね!」 どうやら他の三匹もここがどこなのかわからないようだ。 ぱちゅりーはなぜ自分たちがこんなところにいるのかを考えてみた。 恐らく、自分たちがここにいる原因は公園にいたときに現れたあの人間だろう。それ以外には考えられない。 「むきゅ、ぱちぇたちがここにいるのはにんげんさんのせいじゃないかしら?」 「ぱちゅりーもそうおもうのかぜ?まりさもぱちゅりーとおなじかんがえなのぜ。」 「ゆぅ~ん。でも、にんげんさんはどうしてこんなことをするのかな?」 「そんなこといまかんがえてもしょうがないわ。それより、どうやったらここからでれるのかみんなでかんがえましょ。」 ありすの意見にぱちゅりーたちも賛成した。確かに、今考えるべきはここから逃げることなのだ。 とりあえず、自分たちのいる場所がどういうところなのか探ってみることにした。 ぱちゅりーたちがいるのは壁で囲まれている四角い部屋で、広さはそれなりにある。 天井には光を放つ物が取り付けられていて、ぼんやりと辺りを照らしている。 そして、壁の近くの床から棒が一本斜めに突き出しており、その近くには矢印が書いてあった。 それ以外は何もない空間だ。ともすれば怪しいのはこの地面から飛び出している棒と、下に書いてある矢印である。 「むきゅう・・・。このやじるしさんのほうこうにぼうさんをひっぱればいいのかしら?」 ぱちゅりーは棒を口に加え、矢印の方向に引っ張った。すると、『ガー』という音と共に棒がある壁の反対側の壁が横に開いた。 そして、開いた壁の向こうに外の景色が映し出された。見たことのない場所ではあるが、ここから脱出できることに変わりはない。 「ゆうぅぅぅうう!!!!すごいよ!!!!かべさんがどいてくれたよ!!!!!」 「やったのぜ!!これでそとにでられるのぜ!!!」 「やったわ!!!これでまたとかいはなせいかつがおくれるわね!!」 これで外に出られると思い、大喜びの三匹。 ぱちゅりーも嬉しくなり、外に向かおうと棒から口を離した。 しかし、ぱちゅりーが口から離した棒は引っ張る前の位置に傾き、それと同時に開いていた壁も『ガタンッ!』という音と共に閉じてしまった。 「どぼじでかべざんがじまっでるのおおおおおおおおおおお??!!!!!」 「ゆううううう!!!かべさんはゆっくりしてないでそこをどいてほしいんだぜ!!!」 「しまるなんていなかもののかべさんね!!」 壁が閉じたことに対して不満を言う三匹。しかし、ぱちゅりーはある考えが浮かんだ。 それを確認するために、ぱちゅりーはもう一度棒を引っ張りそして離した。 「ゆ!かべさんがあいてくれたy『ガシャンッ!』どぼじでじまっじゃうのおおおおおおおおおお??!!!!」 「(むきゅぅ・・・おもったとおりね・・・。)」 ぱちゅりーは自分の考えが間違っていないことを確信し、それと同時に絶望に包まれた。 「(むきゅ・・・、このぼうさんをひっぱっているときだけかべさんはひらくのね・・・。 でも、このぼうさんをひっぱってたらかべさんがとじるまでのあいだにそとにでることはできないわ・・・。 つまり、だれかがここにのこってぼうさんをひっぱってないといけないのね・・・。でも、ひっぱってたゆっくりは・・・。)」 ぱちゅりーはこの事をみんなに告げるべきかどうか悩んだ。 だが、この事をみんなに隠しておくわけにはいかない。ぱちゅりーは意を決し、自分の考えを皆に打ち明けることにした。 「かべさんはゆっくりしてないでもういちどひらいてね!れいむおこってるんだよ!!」 「ゆっくりしてないかべさんはまりさがせいっさいするのぜ!それでもいいのかぜ?!!」 「いなかもののかべね!ありすたちがとかいはだからってしっとしないでね!!」 「むきゅ、みんな、ゆっくりぱちゅりーのおはなしをきいてね。」 壁に対して怒りを露わにしている三匹にぱちゅりーは沈んだ声で話しかけた。 そして、この部屋の仕組みを三匹に説明した。 ぱちゅりーの説明を聞いた三匹は何を馬鹿な事をとぱちゅりーの発言を認めなかったが、ぱちゅりーが実践してみせたおかげで納得せざるを得なくなった。 「つまり・・・。だれかをここにおいていかないとそとにはでられないのかぜ・・・?」 「むきゅ、そういうことになるわ。」 「そ、そんなのいやよ!みんないっしょにここをでましょうよ!」 「ゆわあああああああん!!!どぼじでごんなごどずるのおおおおおおおお!!!!」 真っ青な顔で今自分の置かれている状況を確認するまりさ。 みんなで逃げようと不可能なことを言い出すありす。 ただただ泣きわめくだけのれいむ。 部屋の中を流れる重い空気。暫くの間、部屋の中にはれいむの鳴き声以外何も響かなかった。 あれからどれくらいの時間が経ったのだろうか。外の様子を確認することができないわけではないが、誰も外を見ようとはしなかった。 れいむもあれから少ししたら泣くのをやめ、他の三匹同様暗い顔つきをして黙ってしまった。 みんなで一緒に逃げようと言っていたありすだったが、彼女自身もそんな事は不可能だと解っていたのだろう。 あれから一度もみんなで逃げようだなんて言い出さなかった。 「おなか・・・すいたね・・・。」 れいむがポツリと呟いた。 「ちょっと、だまってなさいよ。このままじゃありすたちのだれかがしぬことになるのよ? そんなときに『おなかがすいた』だなんてどんなしんけいしてるのかしら?そうぞうもできないわ。」 れいむの言葉に対して突っかかるありす。嫌な空気が周りを満たしていく。 「ゆ・・・ごめんね・・・。」 「まったく。だれかがしぬかもしれないってときにじぶんのことしかかんがえないなんて・・・。れいむはなんてわがままなのかしら。 だいだい、れいむはいつも・・・」 「ありす、そこまでにしておくのぜ。」 れいむに対して文句を言おうとしたありすだったが、まりさに止められまた黙り込んでしまった。 だが、場の空気は嫌な感じのなままだ。 「ゆ!そうだ、れいむおうたさんをうたうよ! れいむのおうたをきいてゆっくりすれば、きっといいほうほうがおもいつくかもしれないよ!」 険悪な空気に耐えられなくなったのか、れいむが突然そんな提案を出した。 「おうたぁ~?まったく、おうたがいったいなんのやくにたつっていうのかしら?ほんとう、ばかってらくよね。なにもかんがえなくていいんだから。」 またもやれいむに突っかかるありす。日頃かられいむに対して思うことがあったのだろう。それがこの場に来て爆発してしまったようだ。 「ゆぅ~・・・だかられいむはれいむのおうたをみんなにきいてもらってゆっくりしてもらおうと・・・。」 「だからおうたなんかうたったってむだだっていってるでしょおお?!!そんなこともわからないの?!ばかなの?!しぬの?!」 「れいむはばかじゃないよ!!ゆっくりすればいいあんがおもいつくかもしれないってさっきもいったよね?!りかいできる?!」 「だからそれがむだだっていってるのよ!!おうたなんかうたってるひまがあるんならそのいいあんとやらをれいむもかんがえてね!」 「ありす!れいむ!けんかはやめるのぜ!!」 大声で怒鳴り散らす二匹を止めようとまりさが喧嘩の仲裁に入る。しかし、怒り心頭といった感じの二匹はまりさを無視して喧嘩を再開する。 「だいたいね、れいむはむのうすぎるのよ!ぱちゅりーのようにからだがよわいわけでもないのにかりにもいかずにずっとおうちでねてるし! ゆいいつできることといったら『おうたがうたえる』ことだけじゃない!そんなものがなんのやくにたつの?!このむのうが!!」 「れ、れいむはむのうじゃないよ!!!かりにいかないのはぱちゅりーもいっしょなのにれいむだけせめないでね!! それに、ありすだって『こーでぃねーとができる』くらいしかとりえがないよ!かりをしてるっていっても、まりさよりとってこれるごはんさんもすくないよ! あのこうえんさんはごはんさんがいっぱいあるかられいむだってやろうとおもえばかりくらいできるよ!!」 「じゃあどおしていつもかりをしないでねてるのよおおおおおおおおおお??!!!!!! それにぱちゅりーはあたまがいいからたべられるごはんさんとたべられないごはんさんをわけたりしてくれるでしょうがああああ!!!! れいむのようないなかもののばかとぜんっぜんいっしょじゃないわよおおおおおおお!!!!!」 「ゆわああああああああああん!!!まりさあああああああ!!ありすがれいむをいじめるううううううう!!!!」 「またそうやってまりさになきつくううううううううう!!!れいむはいっつもそうじゃない!!! まりさのめいわくをかんがえもせずにこまったら『まりさ』『まりさ』って!!!! まりさになきつけばぜんぶかいけつするわけないじゃない!!!まりさからもなにかいってやりなさいよおおお!!!!」 当のまりさはと言うと、れいむに泣きつかれありすから睨まれオロオロとしている。 ぱちゅりーは深い溜息をついた。いつかこうなるのではないかと思っていたが、よりにもよってこんな時に・・・。 ぱちゅりーは頭が良いことからみんなの相談役を請け負っていた。誰が決めたわけでもなく、自然にそうなったのだ。 相談役としてみんなの話を聞いているうちに、色々なことが解っていった。 まりさがれいむのことが好きであること。また、ありすがまりさのことが好きであること。 れいむはまりさの事を困ったら助けてくれる親友と思っているだけで、恋人としてまりさを見てはいないこと。 れいむに何かを頼まれたら断れないまりさと、そんな二匹の関係を見て嫉妬するありす。 この関係が続けばいつかきっと何かゆっくりできない事が起こることは分かっていた。しかし、どうすればいいのかは分からなかった。 そして、問題を先延ばしにし続けた。そして、その結果としてこのような最悪の展開が生まれてしまったのだ。 ぱちゅりーは己の愚かさを悔いた。しかし、今悔しがったところで何か問題が解決するわけでもない。 どうにかしてこの場を抑えなければ下手をしたら殺し合いにでもなってしまうかもしれない。それだけは絶対に避けなければならない。 「むきゅう!!みんな、おちついて!!おこったところでなにもかいけつしないわ! それよりも、これからどうすればいいかをみんなではなしあいましょう!!」 「はなしあったところでいったいなにになるっていうのよ!!!『これからどうすればいいか』ですって? そんなのわかりきってるじゃない!!だれかがぎせいにならないといけないのよ!!それいがいにここからでるほうほうなんてないわ!!」 「ゆ・・・そんなことないのぜ。みんなでかんがえればきっといいほうほうがみつかるのぜ・・・。」 「そ、そうだよ。だからありすもゆっくりしようね?ゆっくり、ゆっくり。」 ぱちゅりーの説得にまりさとれいむも加わりなんとかありすをなだめようとする。しかし、ありすの怒りはそんなことで収まったりはしなかった。 「だからいいほうほうっていったいなんなのよおおお??!!!!そんなのないってわかってるんでしょ?!!いいかげんげんじつをみなさいよ!!! そうよ!れいむがぎせいになればいいじゃない!!あんたみたいないなかものいきてたってなんのいみもないわ!!! だったらここでありすたちのためにぎせいになりなさいよ!!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおお??!!!!れいむしにたくないよおおおおおおおお!!!!!」 「あ、ありす!!それはひどいのぜ!!!」 「そうよありす!!!かんがえなおして!!!!」 「じゃあほかにだれがいるっていうのよ!!!みんなもいままでのせいかつをおもいだしてごらんなさいよ!! れいむはまりさやありすがごはんさんをとってきても『ありがとう』のひとこともなかったわよ?!!! れいむはじぶんがだれかにささえられていきるのがとうぜんだとおもってるようなげすなのよ!!! そんなげすいきるいみなんてないわ!!ここでしぬべきなのよ!!!!」 ありすは大声でそう言い放った。その目は真剣そのもので、本気でれいむに『死ね』と言っているようだ。 ありすにそう言われ、ぱちゅりーもれいむが今まで自分にお礼を言ったことなどなかったことに気がついた。 それに、ありすはれいむに嫉妬心まで抱いているのだ。ここまで怒る理由も分からないでもない。 だが、ぱちゅりーはやはり誰かを犠牲にするというのは最後の手段としてとっておきたかった。 誰かを犠牲にしなければ出られないことなど解ってる。だが、どうしてもその現実を認められないのだ。 何度自分に言い聞かせても、必ず『もしかしたらいい方法があるかもしれない』と考えてしまう。 結果、あの時と同じように問題を先延ばしにしてしまう。時間が解決してくれることなど無いと知りながら。 「・・・しね・・・。」 不意にれいむがそう呟いた。その表情は怒りに満ちていた。 「しね!!れいむにしねなんていうげすなありすはしね!!!なんでれいむがぎせいにならなきゃいけないの?!!ばかなの?!しぬの?! おれいをいわなかったからそれがなんなの?!!れいむをみてさんざんゆっくりしてきたんだからごはんさんをくれるくらいとうぜんでしょ!!! ほんとうにゆっくりしてないありすだね!!!そんなありすはれいむのぎせいになってここでしんでね!!!そのほうがありすにはおにあいだよ!!」 れいむはそう怒鳴り散らした。その姿は、どう見ても今まで一緒に過ごしてきたれいむと同じゆっくりには見えなかった。 れいむの言葉を聞いた瞬間、ありすは笑みを浮かべた。それはとても邪悪な笑いだった。 「ほらね!まりさもぱちゅりーもきいたでしょ!!!これがれいむのほんっしょうなのよ!!! 『じぶんをみてゆっくりしたんだからごはんをわたすくらいあたりまえ』?どうかんがえてもげすのかんがえかたじゃない!! まりさもめをさまして!そんないなかもののれいむからはなれてこっちにきなさい!!」 「うるさいいいいいいいい!!!しねえええええ!!!!れいむをげすあつかいするげすなありすはしねええええええ!!!!!」 「ゆうぅ・・・。ぱ・・・ぱちゅりー・・・。」 まりさは困惑した顔でぱちゅりーに助けを求めた。しかし、ぱちゅりーもれいむの豹変ぶりに面食らって呆然としていた。 そして、そんな二匹の隙を見たありすはれいむに素早く近づき、体当たりを食らわせた。 「ゆぎゃああああああああ!!!いたいいいいいいい!!!!なにするんだこのげすありすうううううううう!!!!」 「ふん!あんたみたいないなかものどうせじぶんからぎせいになんてなりはしないわ!!だからここでありすがころしてやるのよ!!」 ありすはれいむの上に乗り、何度もれいむを踏みつけた。 「ゆがあぁぁぁ・・・いだいいいいい・・・やべろおおお、れいむをゆっくりさせろぉぉ・・・・」 「しねぇ!!しねぇ!!しねぇ!!!」 「あ・・・ありすうううう!!なにやってるんだぜええええええ!!!!」 ようやく事態に気づいたまりさがありすを止めようと二匹に近づいていった。 「ゆがあぁ・・・・ばりざぁ・・・とっととれいむをたすけ・・・『グジャ』」 だが、時すでに遅し。れいむはありすによって踏み潰されてしまった。 「ゆふぅ・・・。まりさ、いなかもののれいむはころしたわ。だからありすといっしょにゆっくりしましょう?」 「あぁ・・・れいむ・・・。れいむぅぅ・・・。」 「むきゅぅ・・・。れいむ・・・。」 このときぱちゅりーは、ありすがれいむを殺してしまったことに責任を感じていた。 「自分がしっかりしていれば・・・」ぱちゅりーの中では自責の念が渦巻いていき、飲み込まれそうになっていた。 だから気づけなかった。まりさの変貌に。 「よくも・・・よくも・・・れいむを・・・!!!」 まりさはありすを睨みつけた。 「まりさもきいたでしょ!あのれいむのことばを!!あいつはげすなのよ!しんでとうぜんのくずなのよ!!」 「うるさいよ!!ゆっくりごろしをするようなげすはしねぇえええええ!!!!」 まりさはありすに体当たりを喰らわせた。 「ゆがああああああああ!!!」 まりさの体当たりを喰らったありすは吹っ飛び、壁に激突した。 そんなありすにまりさは何度も体当たりをする。 「よくもれいむをころしたなあああああああ!!!ころしてやる!!ころしてやるううううううううう!!!」 「ゆごぉあああ・・・やべて・・・。ぱちゅりー・・・たすけて・・・」 ありすに呼ばれようやく我を取り戻したぱちゅりー。 ぱちゅりーはまりさに近づくと、髪の毛を引っ張り体当たりをやめさせる。 「はなせえええええええ!!!!こいつはれいむをころしたんだあああああああ!!!!」 ぱちゅりーを振りほどこうと必死に抵抗するまりさ。しかし、ぱちゅりーも振りほどかれまいと必死にまりさの髪を引っ張る。 「ゆふぅ・・・。ゆふぅ・・・。」 数分後、まりさはようやく落ち着きを取り戻した。 「むきゅう、まりさ、おちついた?」 「ゆふぅ・・・。まりさはゆっくりおちついたよ、ごめんねぱちゅりー。」 「むきゅう、いいのよ。それより、ありすはだいじょうぶかしら?」 「ゆ!そうだったよ!!ありすごめんね!!まりさがわるかったよ!」 ありすの方を向き直り謝罪をするまりさ。しかし、ありすからの返事はなかった。それもそのはず、ありすはすでに事切れていたのだから。 「ゆ・・・ゆわあああああ!!!!ありずううううううううううううう!!!ごべんねええええええ!!ごべんねえええええええええええ!!!!」 ありすを殺してしまったことに気づいたまりさは、既に死んでしまっているありすに向かって謝罪を続けた。そして・・・ 「ごべんねぇ・・・まりさもすぐそっちにいくからね・・・。」 「むきゅ・・・!!まりさ、あなたまさか!!!」 まりさの言葉から不穏な空気を察知したぱちゅりー。 「まりさ!!やめなさい!!!そんなことしてもんないみのない『さぁ、おたべなさい!』わ・・・よ・・・。」 まりさは愚かにもお食べなさいをしてしまった。ぱちゅりーを外に出さないまま。 こうしてその部屋の中に残ったのは潰れたれいむとひしゃげたありす、まっぷたつになったまりさと生き残ったぱちゅりー。 そして、誰か一人を犠牲にすれば他の全員が生きられるはずだったあの装置だけとなった。 終わり あとがき 昔見た戦隊ヒーロー物にこんな風な構造の部屋に閉じ込められる話があったのを思い出した書いてみました。 至らない点も多かったと思いますが、少しでもゆっくりしていただければ幸いです。 今までに書いたもの anko3588 受け入れられない anko3595 横暴 anko3600 踏みにじる anko3608 餡子の雨 anko3628 約束 anko3657 消えたまりさ
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独自設定満開はデフォ。 なんだか救われない気がします。かぶってたらごめんなさい 虐なしだとおもいます 書いた人は取り立てあきです よろしくお願いします! 私は現在無職のおねーさん 勘違いしないでほしい。ニートではない! ちゃんと働いていたのだが会社が人員削減となりその煽りをくったのだ。 希望退職だったため通常より多めに退職金も貰った。 幸い数年働いていたので失業手当も支給されている。 人生の夏休みのようなもの。 来月くらいからはきちんと職探しを始めようと思っているが いかんせん前の職場でゴタゴタしたので疲れているのも事実だ。 1か月ぐらい休んでいてもいいだろうと思う。 そんな私はれいむとまりさを飼っている。 基本的な組み合わせだがかわいいとおもう。 二匹は別のペットショップで買ってきたのだが、はじめはドギマギしていた。 月日が流れていくうちに仲よくなり、当たり前のように番となった。 私自身、舌足らずで無邪気な子ゆは結構好きな方なのですっきりー!の制限は設けていない。 まぁ、にんしんっ!したらその数をみて、そのあと制限しようと思っていた。 「ゆーん!ゆっくりしたおちびちゃんがほしいよ!おねーさん!れいむのあかちゃんみたい?」 「まりさはあかちゃんみたいよ!おねーさんもみたいよね!?」 「そうねー。きっとかわいい子たちだと思うからおねーさんも見たいわ」 少し押しつけがましい提案ではあるが、ゆっくりなので仕方ないことだ。 二匹はとてもうれしそうにすりすりしていた 。 その次の日の朝、やっぱりというべきかあっさりれいむの額に茎が伸びている。 二匹とも初めてのにんしんっ!ということもあるのだろうか、実ゆが二つ。 「ゆ~ん!おちびちゃんかわいいよぉぉぉお!!!」 「まりさとれいむのおちびはとってもかわいいよぉぉ!!」 素直に嬉しそうな二匹をみていると癒される。 このまましあわせー!なゆん生を送るのだろうと、このときは考えていた。 「おねーさん!おねーさん!!おちびちゃんがゆっくりうまれそうだよ!」 実ゆが出来てから数日後、リビングで寛いでいた私にあわてた様子のまりさが報告してきた。 まりさも初めての経験なのでドキドキしているのだろう。 ハウスのれいむを見ると、茎に実ったゆっくりがふるふると震えていた。 ぽとん 「ゆっくりうまりぇたよ!ゆっくりしちぇいっちぇにぇ!!!」 まず1匹。まりさ種が元気に産声を上げた。 「ゆわぁぁあああ!!!れいむすごいよぉぉ!!かわいいおちびちゃんだよぉ!!!」 感動にうち震えるまりさ。 そして程なく二匹目がぽとりと生まれ落ちた。 「ギュ・・・ュピィ!!!!!!!」 生まれたのは辛うじてれいむ種と認識できる程度のものだった。 黒くきれいなはずの髪の毛はボサボサ。 真っ赤な飾りは左右非対称でアンバランス。そして小さい。 表情は言うまでもなく、ゆっくり基準でゆっくりしていなかった。 「・・・ゆ・・・????」 「ゆ・・・ゆっくりしていってね・・・?」 心配そうに二匹は挨拶をするが、帰ってくる返事は 「ユッチ!ュッチィィイイイ!!!!!」 その日かられいむの過酷な子育ては始まった。 さすが取り柄が母性のれいむ種。 れいむは二匹に対して分け隔てなく、はた目から見てもかなり懸命に子育てをしていた。 飼いゆなのでごはんの心配はないものの、れいむ種としてお歌はアイデンティティー。 「おちびちゃん!ゆっくりれいむのおうたをきいてね!ゆっくりまねしてね! ゆっくりのひ~♪まったりのひぃ~♪・・・どう?かんたんだよね!?」 「ュッチィィ~!ュッチュィィ~!!!!」 真似をしているようだが、母れいむのそれとは大きくかけ離れていた。 「・・・ゆん!まだおちびちゃんにはむずかしかったね!ゆっくりおしえるよ!」 「ュピィ・・・・!!!」 「おちびちゃん!ぴこぴこさんをゆっくりうごかすよ!」 少しワサワサした感じのもみあげを母れいむは左右上下に動かす。 「ピィ!!!!!!・・・ュッッピィィイイイイイイ!!!!!!!!」 なかなか上手く動かすことができない。 そして突然癇癪をおこす未熟ゆのれいむ。 「ゆぅぅぅ!!!おちびちゃぁぁん!どうしたの!?ゆっくり!ゆっくり!」 何度同じことをいっても処かまわずうんうんをする。 しかもあにゃるのしまりが悪いのかうんうんがついたままだ。 そのたびにれいむは口でうんうんをといれっとさんまで運んであにゃるをぺーろぺーろしてあげた。 まりさも手伝ってはいたが、 「おかーさんはれいむなんだよ!れいむがんばるよ!まりさはおちびちゃんのまりさにいろいろおしえてあげてね!」 と、なかなかの母性を発揮していた。 しかし何日かするとれいむはすこしやつれていた。。 それを見ていたまりさもれいむの苦労がわかるのかとても心配している。 「れいむ?だいじょうぶ?つかれてるみたいだから、まりさのごはんさんすこしわけてあげるね」 「ゆー・・・まりさ・・・ゆっくりありがとぉだよ・・・!」 「おきゃーしゃん!まりちゃのもあげりゅ!」 「ゆぅぅ!!!おちびちゃん・・・!!!!おちびちゃんはとてもゆっくりしているね・・・」 れいむは少し涙ぐんでいる。 私も少しかわいそうになっていた。 「れいむ。こっちきなさい・・・元気出すのよ?」 「ゆん!おねーさん・・・!れいむがんばってるんだよ・・・でも・・・でもっ!」 「うんうん。れいむは頑張ってるわ。おねーさんも理解してるわ。元気出してね」 そっとれいむにカステラの切れ端をあげた。 「ゆぅぅん!ゆっくりありがとぉぉぉ!!!!むーしゃむーしゃ・・・」 やはり少し涙ぐみながら食べていた。 おちび達が生まれてから二週間ほど。 未熟ゆはそもそも体が弱かったらしい。 れいむの懸命な子育てにも関わらず、その短いゆん生を終えようとしていた。 「・・・・ュ・・・ュ・・・」 何日か前からうまく動けなくなっていた。 「・・・ュッピィ・・・・・・・・」 そして、ついに餡子の活動が停止した。 「・・・ゆんやぁぁぁぁ!!!!れいむのかわいいおちびちゃぁぁあん!!!!!」 「・・ゆ!れいむは・・れいむは・・がんばったよ・・まりさちゃんとみてたよ・・・」 号泣するれいむに優しくまりさとまりちゃは声をかけていた。 れいむはすっかり元気がなくなった。 まりさが気分をかえて遊ぼうと誘っても気分じゃないと断っているようだった。 そんなある日、意を決したように私にまりさが話しかけてきた。 「おねーさん!ゆっくりまりさのおはなしをきいてね!(キリッ!)」 「ど、どーしたの・・・?」 「れいむはすごくしょんぼりさんなんだよ!おちびちゃんがえいえんにゆっくりしちゃったせいなんだよ!」 「そうね・・・かわいそうだったわ・・・」 「おねーさんにおねがいさんだよ!もういっかい!おちびちゃんがほしいんだよ!」 「・・ん?」 「おちびのまりさはいるけどおちびのれいむはいないんだよ! きっとれいむもおちびのれいむがいればゆっくりできるとおもうんだよ・・・!」 赤ちゃんれいむがいれば気が晴れるだろうということらしい。 それも一理ある。 れいむだって自慢のお歌を歌ったり、ゆくゆくは子育てを教えたりしたいはずだ。 「それも・・そうね。いいわよ」 「・・・ゆ!ゆー!ゆっくりありがとうだよっ!!!!!」 ぽゆんぽゆんまりさはハウスへ帰っていった。 はじめはれいむも気乗りしなかったようだが熱心なまりさの説得により再度すっきりー!をすることになったようだ。 今度もれいむに茎が生えている。 実ゆが3つ気持ちよさそうにゆらゆら揺れていた。 「ゆぅぅ~!!!おちびちゃんっ!!!!やっぱりかわいいよぉぉぉ!!!!」 まりさも説得した甲斐があった。れいむは全身で喜びを感じているようだった。 そして・・・ぽとんぽとんぽとん! 三匹の赤ゆは無事生まれ落ちた。 「「「ゆっきゅりしていっちぇね!!!」」」 今回は未熟ゆはいないようだった。 二匹も前回のことが頭にあったようでほっとした表情だった。 「ゆ~ん!れいむがおかーさんだよぉっ!!!ゆっくりしていってね!」 「ゆわぁぁ!!かわいいおちびちゃんたち!!まりさがおとーさんだよ!!!」 「あかちゃんはゆっくりできるね!!まりさがおねーしゃんだよ!!!」 れいむ種が2匹、まりさ種が1匹だ。これで家族構成的にも丁度良い感じになる。 家族仲よくすーりすーりしている。 今度は心配なさそうだ。 未熟ゆでも頑張って育てていたれいむの母性のことだ。 正常で生まれたならばまず大丈夫だろう。 私は赤ゆ達の成長を見守ろうと思う。 次の日 「・・・えぐっ・・ぐすっ・・おねーだん・・・・!」 まりさの様子がおかしい。 泣きながら私のところに来たのだ。 「どうしたの??なんかあったの???」 「ゆっぐ・・・ゆっぐ・・・おちびの・・・おちびのれいむが・・・っ!」 どうやら生まれたばかりのれいむに何かあったらしい。 急いでゆっくりハウスにいくとれいむが泣きながら子守唄を歌っていた。 「ゆ・・ゆ~っくり~♪・・・す~やす~や~♪・・・えぐっ・・」 れいむの足元をみると元気だったはずの赤れいむ1匹の眼が泳いでいた。 「・・・・ゅっぐちぃぃ!!!・・・ゅぴぃ!!!!!・・ゆぴょぴょ・・・」 そして少し足を引きずっていた。 「・・・・ちょっと見せてみて・・・」 そう言ってその赤ゆを持ち上げようとした瞬間 「ゆ!!!!!!おねーさん!!!!やめてね!!!!」 ものすごい勢いでれいむに怒られてしまった。 「おちびちゃんはきっとつかれているんだよ!!れいむががんばってゆっくりできるように おうたをうたってるんだよ!?じゃましないでね!!!!」 無理もないだろう。昨日まで幸せいっぱいだったはず。 それが一夜にして悪夢の再来になったのだから。 神経質にならない方がおかしいのかもしれない。 私はそっとしておくことにした。 やはりれいむは懸命に子育てをしているようだった。 お歌を教え体を動かすことを練習させちゃんと話せるように発音練習までやっていた。 わたしもかわいそうに思い、時々一緒にYHKの子供番組を見せたりした。 餡子が良くなるようにオレンジジュースをあげたり、疲れた様子のれいむにクッキーを焼いたりもした。 しかし不幸な事は繰り返されるのだった。 「ぉぉ・・・おちびちゃぁぁああああんんん!!!????おめめゆっくりあけてねぇええ!!????」 「ゆぅぅうう!!!かみさまはずるいんだよぉぉ!!まりさたちはゆっくりしたいだけなのにぃぃ!!!」 まりさとれいむは号泣している。 二匹の赤ゆと姉まりさも今起こっていることが理解できてるのであろう。 ポロポロと涙を流していた。 れいむとまりさは至って元気な個体だった。病気らしい病気だってしたことない。 なのに。 なぜ未熟ゆができてしまうのか。しかもれいむ種ばかり続けて。 餡統になにかゆっくりできない欠陥があるのだろうか。 人間でもよくある話だ。 本人たちは問題ないものの生まれてくる子になんらかの障害が出てしまうことが。 幸い他の子ゆたちは現状問題なさそうだし、100%未熟ゆが生まれるわけではないのだろう。 それならば今いる子たちを頑張って育てればいい。 それでも幸せなゆん生だとすら思う。 傷心であろう一家に、真心と労いを込めてクッキーとホットケーキを用意してあげた。 もそもそと沈んだ様子で食べ始めた一家は食べ終わる頃にはすっかりごきげんになっていた。 その日から何日かはとてもゆっくりした日々だった。 赤れいむにおうたを歌い、まりさはまりさでやることはないであろう狩りについてお話していた。 まりさはとてもれいむを愛しているのかこんな提案をしてきた。 「おねーさん・・ れいむをみまもってほしいんだよ!」 「んん??」 「れいむはいまげんきさんだよ・・でもまだずっとゆっくりしちゃったおちびちゃんのことを きにしてるみたいなんだよ。だからすこしでいいかられいむをみまもっててほしいんだよ!」 まりさなりの愛情なのであろう。まりさはまりさのちびたちを見ているので忙しいということか。 「あと・・・すこしきになることがあるよ・・・おちびのれいむがときどきくるしそうなんだよ・・・」 またれいむ種に異変・・・? 私も暇なのでその提案を受けることにした。 ハウスにこっそりとカメラをとりつけPCを開いているときに端の方に表示するようにした。 行為に気がついたのはそのすぐあとだった。 「ゆー!おかーしゃんれいみゅもういやだよぉ!」 「ゆん!だいじょうぶだよ!おかーさんのゆうことをきいてればびょうきさんにならないからね!」 「ゅぅぅ・・・・いじゃいぃぃぃ!!!」 まりさ不在時のことだった。 れいむがちびになにかしている。 カメラでは詳細はわからないのでハウスに急行した。 そこには細いストローとぐったりした赤れいむがいた。 「ゆん!おねーさん!ゆっくりしていってね!」 「・・・れいむ・・・なにしてたの・・・?」 「ゆっ!!??な、なにもしてないよ!!!」 私は赤れいむを取り上げようとした。 「ゆ!!!ゆっくりやめてね!!!れいむのあかちゃんはれいむがそだてるんだよっ!!!?? まえのおちびちゃんがてんしさんになってきずついてるんだよ!?おねーさんはりかいしてね!」 「でも、あかちゃんが・・・」 私がそこまで言いかけると真剣な表情で言葉を挟んできた。 「そんなことよりたいへんなれいむをゆっくりいたわってね!れいむはかわいそうなんだよ!?」 「えっと。まってねれいむ。痛いのは赤ちゃんでしょ?」 「ゆん!いたいいたいさんでかわいそうだよ!ゆっくりできないおちびちゃんができたれいむは とってもかわいそうなんだよ!」 「いや、だからそうじゃなくて」 「ゆー!!!おねーさんはなんにもわかってないよっ!こそだてはたいへんなんだよ!? おねーさんはおちびちゃんがいないからりかいできないんだよ!! がんばっているれいむをいじめるなんておねーさんはゆっくりできないよ!!」 自分の子供を傷つけて同情を引く。優しくしてもらう。 それで自分はゆっくりした気持ちになる。 れいむの母性は子供の為ではなかった。 普通のれいむ種であれば子ゆがたくさんいることで精神的充足感を得るという。 しかしうちのれいむは子ゆを育てることで注目され優しくされる自分が快感になってしまったようだった。 同族であるれいむ種ばかりこうなってしまったのも、より注目されるからであろう。 そのとおりにまりさは心配していたし私だって随分心配した。 思えば初めての赤ちゃんは偶然の不幸だ。 その赤ちゃんの介護で私やまりさにやさしくされたのが仇となってしまったのか。 そう考えると私にも責任がある・・・。 「わかったわ。れいむ。疲れているのね・・・。これでも食べなさい」 「ゆん!おねーさんありがとぉ!むーしゃむーしゃ・・・しあわせぇ・・・・」 私は考えた。 できれば処分したくない。 しかしこのままではいずれ他子ゆにも被害が及んでしまう。 眠ったれいむを透明な箱に入れて他の部屋に移動させた。 まりさがハウスに帰ってきた。 「おねーさん!きょうはおちびたちとだいどころさんをぼうけんしたんだよ!」 楽しそうにまりさたちが出来事を私に報告してきた。 「ゆ・・?れいむは・・・?」 「まりさ。ゆっくりきいてね?れいむ病気さんになっちゃったみたいなの。」 「ゆぅぅぅ!!!!れいむぅぅ!!!!!」 「でも大丈夫。おねーさんがなんとかするから。元気になったらもどってくるかもしれないからね?」 「ゆ・・・かなしいけどゆっくりりかいしたよ!!!おねーさんありがとう!」 少し涙ぐんだがまりさは持ち直した。 片親になってしまったことで自分がしっかりしなければとでも思ったのだろう。 赤れいむはどうにか手遅れにはならなかった。 言語障害もおきていない。 どこでそんな知識を得たのか餡子に水をストローで注入されていたようで、すこしたぷんたぷんとしている。 まりさのもとで健やかにそだてばいずれ治ると思う。 れいむ種ペットショップでも他の種にくらべ格段に安い。 繁殖しやすいというのもあるのだろうが、育て方を間違えるとすぐ駄目になってしまいやすい。 そんなことを考えていると。 「おねーさんどうしたの?ゆっくりしてないよ?まりさしんぱいだよ?」 と話しかけてきた。まりさ種は善良なものが多い。 まれにゲスとよばれるものに当たるがそれ以外はすこぶる飼いやすい。 「大丈夫よまりさ。心配してくれてありがとうね。一緒にあそぼっか」 「ゆん!おねーさんといっしょにあそぶよ!おちびたちもいっしょにあそぶよ!」 元気にまりさたちと赤れいむはこーろこーろしている。 れいむは薄暗い所にいた。 さっきまでゆっくりしていたはずなのに、ここはどこだ。 『ュッキュリ!』 声がした。 「おちびちゃん!?おかーさんはここだよ!」 手探りでそれにたどり着く。 「ゆうぅぅ!またびょうきさんになっちゃったんだね・・・! れいむがおせわしてあげるよ!!!だいじょうぶだよ!!!」 また健気に子育てを開始する。 数時間してドアが開く音がした。 バラバラとそれなりのゆっくりふーどが足元に転がった。 「むーしゃむーしゃ・・・それなりー。あかちゃんもゆっくりたべてね」 柔らかくしたごはんをそれにあげる。なかなか食べてくれない。 れいむはゆっくりするおうたを歌った。 『ュッキュリ!ュッキュリ!』 それしか返してくれない。 「ゆーん!れいはがんばってこそだてしてるよ!」 もう誰も、れいむを褒めてはくれない。 『ゆっくり子育てするよ!ばーじょん3!』という商品。 話す内容などはPCと接続することで自分で決められる便利なおもちゃ。 通常であればすっきりー!が禁止されているれいむ種を満足させるためのゆー具だ。 私はあえて未熟ゆ設定にしてれいむに与えた。 未熟ゆを育てることによる充足感をできるだけ忘れさせるようにと思ったのだ。 子育てはそもそも大変であり、他人に褒められるためにするものではないというのを教えたい。 時間はかかるだろう。気がふれてしまうかもしれない。 殺処分は選択したくない私にはこれしか方法が思いつかなかった。 まりさに見てもらってる子ゆ達が大きくなり、もしれいむが再度愚行に及びそうな場合に 自分たちで逃げられるぐらいまではれいむは隔離しておくつもりだ。 もちろんれいむの病気が治ってくれれば言うことは無いが念を入れなければ。 病状がおちついたら去勢しよう。 子ゆも3匹。十分だ。 ぼんやりとテレビのニュースを見ていた。 「人間にもあるんだもの。ゆっくりにだってるんだよね・・・」 独り言をつぶやいているとまりさたちが膝にのってきた。 「おねーさん。ゆぅー。おひざさんぽかぽかするよぉ・・・」 気持ちよさそうに眠ってしまった。 すべすべぷにぷにのほっぺをつつくと「ゆ~ん♪」と気持ちよさそうに寝言をいった。 少しだけ、救われた気がした。 アトガキ あぅ。ハッピーエンドじゃない・・・気がする・・・ 頭のなかで考えた時はもっと制裁ありきのはっぴーえんどさんだったんですが、 暗いですね。ごめんなさい。 次はなんかアホなものを書いてみたいと思います。・・・できるかなぁ・・・ 前作で挿絵いただいた車田あきさま! 気がついてすぐ感想に書いたんですけどすぐ感想が消えちゃったの。ぐすん。 この場でお礼さんです。ありがとうございました!!☆ 過去に書いたもの anko1396 しゃっきんさん anko1427 しゃっきんさん その後。 anko1439 むしゃくしゃさん anko1445 おりぼんさん anko1470 しんぐるまざーって大変だね! anko1494 はとぽっぽ anko1633 不運な俺とまりさ anko1646 水ゆ anko1654 懲りずに水ゆを飼ってみた。 anko1658 にょーう anko1685 夏にありがちな話。 挿絵:車田あき
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『ゆっくりできないゆっくりプレイス』 7KB これが上手く投稿出来たらまた投稿するんだ・・・・・ ゆっくり出来ないゆっくりプレイス どういう風に投稿されるか分からないのでテスト用になります。できればブッチーあきと名乗りたい。 「ゆっくり出来ないゆっくりプレイス」 「少し急がないと間に合わないかもな・・・ならば全速前進だ!」 なんか初っ端にも関わらず、走っているのは今日から一ヶ月間出張する独身サラリーマンのお兄さんだ。 当然一人暮らしだが、それなりにいい会社で働いているためそれなりに良い家にすんでいる。だから一ヶ月間家を空けるのは心配ではあるのだが、一人暮らしの上に毎日忙しく、近所付き合いや交友ができていないため家を任せられるような人がいないのだ。 ~二十分後~ 「うおーい、鍵をかけ忘れてた!せっかく防犯対策に強化ガラスにしたのに意味がねえ!」 急いで家をでたためか鍵をかけ忘れていたお兄さん。そんなんでよくいい会社につけたな、おい。 このお兄さんは泥棒対策に家の窓や戸は全て強化ガラスにしている。留守を任せられるような人がいないお兄さんでも、少し安心して出張できた。 「さすがにまだ泥棒は入っていないよな・・・やべっマジで遅れる!」 お兄さんは大急ぎで鍵をかけて走りだす。確かにこの家に泥棒ははいっていない。泥棒は。 ~さかのぼること十五分前~ 「ゆゆ!ドアさんがあいたんだぜ!」 「さすがはれいむのまりさだね!かっこいいよ!」 「おとーさんかっこいい!」×4 「おとーしゃんきゃっきょいい!」×4 「じゃあ・・・」「ゆっくりはいるよ!!」×10 お兄さんの家の玄関の前にゆっくりの家族がいた。れいむとまりさ、そして四匹の子ゆっくりと、同じく四匹の赤ゆっくりの家族である。 まりさはドアという概念を知っているらしく、ある程度のドアは開けることができるようだ。もしかしたら元飼いゆっくりだったのかもしれない。 「ゆわあ・・なんかゆっくりできそうなおうちさんだね!」 「まりさのみつけたおうちさんなんだからあたりまえなんだぜ!!」 「ゆっくりできしょうだにぇ!」×4 「それじゃあここを・・・」「「「「れいむ(まりさ)(れいみゅ)(まりちゃ)のゆっくりプレイスにするよ!!」」」」 家の中に進入し、おうちせんげんをするゆっくり一家。当然家には誰もいないため反論の声はない。ちなみに、この一連の動きは実際には五分以上かかっている。 「ゆっくりおうちせんっげん!ができたんだぜ!」 「ここでみんなゆっくりしようね!」 「ゆわ~い!!」×8 確かに動作はゆっくりである。 「おかあしゃん、れいみゅおなきゃがちゅいたよ!」 赤ゆのなかの一匹が言う。するとつられて 「まりさも~」 「れいむも~」 とみんなが言い始めた。 「わかったんだぜ!!それじゃあゆっくりごはんさんにするんだぜ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」×9 「ゆっくりおとうさんについてくるんだぜ!」 ご飯を探しにゆっくり一家は家の奥へと進んでいった。 ~そして今~ ガチャ!ガチャ!ガタン! 「ゆ!ゆっくりできないおとさんがしたよ」 「こわいんだじぇ・・・」チョロロー 今のはお兄さんが鍵をかけた音である(二重ロック)。それをゆっくりできない音と感じたゆっくりたちは怖がり出す。赤ゆはおそろしーしーを漏らすほどである。すると 「しんぱいいらないんだぜ!みんなはいっかのだいこくばしらのまりさがまもるんだぜ!」 「まりさかっこいいよ!」 「「おとうさん(しゃん)かっこ(きゃっきょ)いい!!」」×8 と虫唾がはしるような茶番劇を演じるゆっくりたち。 ~数十分後~ 「ゆゆ!おいしそうなあかいおやさいさんをみつけたよ!!」/ と、台所にてそれをみつけたれいむ。 「みんなゆっくりこっちにきてね!」 ~五分後~ 「ゆっくりきたんだぜ!」 「ゆっくりきたよ!」×4 「ゆっくちきちゃよ!」×4 ホントにゆっくりである。 「ほんちょにゆっくちできしょうなおやしゃいさんだにぇ!」 「ならまずはちっちゃなおちびちゃんたちからたべてね!」 「ゆわ~い!ゆっくりいたぢゃきましゅ!」×4 と、まず赤ゆから食べさせようとするれいむ。欲望のかたまりのゆっくりにしては上出来だろう。 「ゆふふ、ちっちゃなおちびちゃんたち、あんなによろこんでるんだぜ・・・」 「くろうしたかいがあったね・・・」 と涙ぐむゆっくり夫妻。今までたくさんの苦労(笑)があったらしい。 「む~ちゃむ~ちゃ・・・ゆぎゃあああああ!?こりぇどくはいっちぇrゆげええええ!!」 とテンプレを言う間もなく餡子を盛大に吐き出す赤ゆっくりたち。 「どぼじでおぢびちゃんたちがあんこさんをはいてるのおおおおおお!?」 「ゆわああ!おちびちゃんたちあんこさんをはいたらだめなんだぜ!!」 「いもうとたちゆっくりしてぇ!!?」 まあそれもそのはずれいむが見つけ、赤ゆっくりに食べさせたのは赤唐辛子である。成ゆが少しでも食べたら瀕死状態となるものを赤ゆが齧り付いて食べたのである。これで死なないのはめーりん種やさなえ種ぐらいであろう。 「も゛っど・・・ゆっく・・ぢじだがdゆげえええええええええ!!」 そして赤ゆっくりたちは永遠にゆっくりした。 「ゆわああ!?れいむのかわいいおちびちゃんがあ!」 「ゆわあああ!?」×4 「おちびちゃん・・・ゆっ?あんなところにみどりいろのおいしそうなものがあるのぜ!」 「ほんとまりさ!?」 「いってみるんだぜ!」 「「ゆっくりりかいしたよ!!」」 赤ゆの死はどこへやら。早くも赤ゆたちのことをわすれたようである。さすがは餡子脳というべきか。しかも死亡フラグたちまくりである。 ~三分後~ 本当にゆ(ry 「おいしそうなんだぜ!しかもあかじゃないからあんぜんなんだぜ!」 「おちびちゃんたちからたべてね!」 食べ物のことは覚えていても自分の子供のことは覚えていない。さすが餡子脳としか言いようがないね。 「いちばんすえのいもうとからゆっくりたべてね!」 「ゆわ~い!」 死亡フラグがたっているので、直訳すると: 「いちばんちいさないもうとからしんでね!」 「やったー」 である。 「むーしゃむーsゆぎゃあああああ!!!」 フラグ成立。本当にありがとうございました。 「どぼおじてあかじゃないのにくるしんでるのお!?」×6 「ゆが・・ぐるじい・・・ばやぐれいむをだずげでね・・・・」 「おちびちゃんゆっくりしてね!すーりすーり」 赤ゆより成長しているせいか少しねばれている。しかしそれは苦しむ時間が増えるだけで死の運命は避けられない。 そして 「もっど・・・ゆっくりしだかった・・・」 「おぢびちゃあああん!!ゆっくりしてえ!」×2 「れいむ(まりさ)のいもうとがあぁ!!」×3 子ゆっくりの中の末っ子は永遠にゆっくりした。 すでにお分かりだろうが食べたのは緑色の唐辛子だ。 なぜこんなに辛い物があるかというと、実はこの家の所有者のあのサラリーマンは辛いものが大好きで、毎日のように生の 唐辛子を食べているくらいである。 後付け過ぎるのはご愛嬌である。 「みんな!こんなゆっくりできないところさっさとでていくんだぜ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」×5 流石に学習したようで、この家を出ることを決めたようだ。 ~十分後~ さっさとしてもゆっくりだったが玄関にたどりついたゆっくりたち。 「それじゃあドアさんをあけるんだぜ!ガチン!あれ?ガチン!どぼしてあかないんだぜ!?」 先に閉めておいた(キリと言わんばかりに、さっきお兄さんが閉めたからである。 「ゆっくりおちつくんだよ!ドアさんがあかなければほかのところからでればいいんだよ!」 少しは考えたものである。 「そうだなんだぜ!みんなでゆっくりでぐちをさがすんだぜ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」×4 ~十分後~ 本(ry 「ゆゆ!でぐちをみつけtゆべえ!?」 「れいむううううう!?しっかりするんだぜ!?」 「おかあさん!?」 出口を見つけたと突進するれいむ。しかしそれは窓に突進しただけである。 「れいむ!それはまどさんといって、かたいものをなげればあくものなんだぜ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 ドアだけではなく、窓も知っていたまりさ。飼いゆっくりだった説は本当のようである。 「ゆっくりなげるよ!」ポイ 「ゆっくりなげるよ!」×3ポイ そして近くの硬そうなものを窓に投げまくるれいむたち。しかしそれは強化ガラスである。人間でも壊すのが難しいものをゆっくりが壊せるはずがなく、 「まったくあかないよ!まりさ!」 「どうしてあかないんたぜぇ!?」 「出来ない」と、某絶望野郎のように絶望するしかない。 「ゆわああん!おなかすいたよおお!」 「ごめんね、おちびちゃんたち。ゆっくりがまんしてね!」 「どおじでぞんなごどいうのおお!?」 結局この家に入ってから何も食べていない子ゆっくりたちは空腹を訴えるが、どうしようもない。 もちろんこの家に辛いもの以外の食べ物がないわけではない。しかし一ヶ月間使わない冷蔵庫の中にはほとんど何もないし、あるとしてもゆっくりには開けられない、缶ジュースや瓶詰めや缶詰めばかりである。おかしもあるのはカ○ムーチョ等の辛いものである。 ゆっくりにとっては牢獄である。 ~数日後~ 「おなが・・・すぃたよ・・」 弱々しい声でれいむが言う。おちびちゃんたちは全員とっくに永遠にゆっくりした。あれかられいむたちは 「まどさん!いじわるしないであいてね!」 「どおしてあがないんだぜぇ!?」 と延々と窓を壊そうとしたが強化ガラスの前では限りなく0に近い威力だった。 まりさは思う。 「(どおじてごんなごどに・・・まりざだちはただゆっぐりプレイスでゆっぐりじようとじたうどじだだげのに・・・)」 数日後、帰って来たお兄さんがみたのは十個の腐った饅頭だった 終わり
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近藤ゆっくりさん 12KB いじめ 妊娠 野良ゆ 子ゆ 現代 独自設定 よろしくおねがいします ≪激しく独自設定です・誤字脱字脳内補完お願いします≫ ≪赤ゆ言葉が適当杉。すんません≫ 熱い。暑い。 もう。だめだ・・・・。 暑すぎてしばらく外を散歩していない。 大学の夏休みは結構長い。 アルバイトを先月止めた俺は特に外に出る用事もない。 もしあるとすればそれはゆっくりでいうところの狩り(食糧調達)のみだ。 しかし人間というもんはクーラーのあたるところで何日もいると体の調子が悪くなってくる。 仕方なく久々に外に出ることにした。 目指すは近くの公園だ。 安いパックのウーロン茶をコンビニで調達し、徒歩で公園を目指す。 アスファルトからは陽炎が。 やっぱり暑いよな。 帽子をかぶってきて正解だった。 いつだったか海賊王を目指す漫画の主人公のような格好で大学にいったことがあった。 もちろんネタで。 その麦わら帽子が家にあったのでよかったと心から思う。 10分も歩かないうちに目的の公園に到着。 夏休みの子供たちは元気に遊んでいる。 自分にもあんな時代があったんだよな。夏と仲良しさんの時代が。 今はどうだ。 外なんて嫌いだ。いや、夏が悪いんだ。 そんな取りとめのないことをひとりでぼーっと考えていると、これまたお約束のモノが足元に近づいてきた。 「おにーしゃんはゆっくりしないでおみずをちゅーちゅーさせてにぇ!」 いきなりお決まりの挨拶ではなく要求をしてきたのは赤ゆ言葉の抜けきらないまりさだった。 俺のもっているウーロン茶が狙いのようだ。 ゆっくりたちも暑いのだろう。 ならばその辺の水でものめばいいのだろうに。 公園なのだから公衆トイレとか噴水とかあるだろうとも思った。 しかしよくよく考えてみるとここの公衆トイレの扉はしっかりしたものだった。 常には開いてないタイプ。 ゆっくりが勝手に立ち入ることは不可能だった。 では噴水はどうか。 噴水の水にありつくにはこのまりさでは到底ジャンプできない壁を越えなければいけない。 もし越えたとしてもそれはゆっくりの水死フラグでしかないだろう。 なんてことをまたひとりで考えていると、しびれを切らしたようにまりさが俺の足に体当たりを繰り返していた。 「ゆっ!!!ゆっ!!!・・・ゆっくりしにゃいではやくごーきゅごーきゅさせてにぇっ!!!」 別に痛くもなんともないが、腹が立った。 「お前。これが欲しいのか・・・?」 ウーロン茶のパックを見せると目をキラキラさせつつ涙を少しためて懸命にまりさが叫んだ。 「しょーだよ!!さっきからいってりゅよっ!!!はやくしちぇにぇ!!!このぐじゅぅぅぅううう!!!!」 恵んでほしいのならばそれなりの態度ってもんがあるだろうが。 切羽詰まってるのはわかるがそれは俺には関係のないことだ。 この場でこいつを踏み抜いても良かったのだが、ふと実験したくなった。 「おめー。これはお茶といってな、苦い苦いさんだ。これ飲むと永遠にゆっくりしちまうぞ」 そういうと体当たりが一時停止して数秒後、 「・・・・ゆがーん!!!!!」 口を大きく開けて目を見開いて絶望していた。 それだけでもひとりで散歩に来ている俺には十分楽しめたが、もう少し楽しみたい気分だったのだ。 「まぁ・・・俺の家にくればあまあまなジュースが沢山あるんだがな」 そういうとすぐに体当たりを再開するまりさ。 「しょーゆーことははやくいっちぇにぇっ!!!ほんとにぐじゅぅぅぅううう!!!!」 ここで態度をかえればそのまま公園に置き去りにしてやろうとおもったが、そうでもないらしい。 こいつは自らフラグを選んだのだ。 というわけで今日の散歩はこれで終了となった。 うるさいまりさのおさげをつまみあげてプラプラさせながら帰路についた。 「いじゃいよぉぉぉぉ!!!!おさげしゃんちぎれりゅぅぅぅうううう!!!!」 その間中うるさい声がしていたが、それよりうるさい蝉達の声にかき消されていた。 歩いている途中でからんできたまりさ夫婦の帽子をついでに取り上げた。 「ゆわぁぁぁあああ!!!まりさのくろびかりするおぼうしさん!!!かえすんだぜぇぇぇ!!!」 無視して帰宅。 「さぁ。ついたぞ。俺ただいま」 だれも返してくれない帰宅の挨拶をした。 「はやくはなしぇぇぇぇ!!!!!!!おさげしゃんがちぎりぇるぅぅぅううううう!!!」 挨拶の代りに悲鳴が手元から聞こえている。 涙でぐしゃぐしゃのまりさをティッシュをひいたテーブルの上におき、ボールいっぱいの水を用意した。 「ゆぐっ・・・!まりしゃのおさげしゃん・・・。ゆっくりうごいちぇにぇ・・・!」 おさげには神経でも通っているんだろうか。 いや饅頭なんだからそんな高級なもんはないだろう。 ちぎれかけたおさげをみて動かせないと思い込んだら動かせないのだ。 多分そんな理由でまりさのおさげは微弱な動きしかできなくなっていた。 とりあえず汚いのでボールの中にまりさをブチ込む。 「ゆぼぼぼぉぉぉ!!!おみじゅさんはゆっくり!・・・できにゃいぃぃ!!・・・ゆぼぼ!!」 適当な布切れで体をこすり洗いし、泥や埃を落としてやった。 水から引き上げて体を拭いてやるとそれなりにきれいになった。 「ゆぅぅぅうう!!!!まりしゃえいえんにゆっくりしゅるとこだったよ!!ぷんぷん!!!」 頬を少し膨らませて俺に怒りを示している。 きれいにしてくれてありがとうとかそういうのは無いらしい。 「すまんな。これでも食え」 そういって固形の小さなラムネを目の前においた。 「ゆぅぅぅうう!!!!おいししょーだにぇ!!!さいきょーのまりしゃしゃまがっ!!! すーぱーむしゃむしゃたいむにっ!」 面倒になったのでラムネを口に無理やり詰め込んだ。 「ゆばばばあああぁぁぁ!!!・・・むーしゃむしゃぁ・・・・・すーやすーや・・・」 さて。 今のうちに。 それからしばらくしてまりさが目を覚ました。 「ゆはっ!?きょきょは・・・・しょーだよ!まりしゃはにんげんをどりぇいにしちゃんだったにぇ!」 おーおー。てめえの頭の中ではそんな幸せストーリーになってたんか。 まぁいい。 「おいまりさ。体の調子はどうだ?」 「ゆ・・・?へんにゃこときかにゃいでにぇ!まりしゃはさいきょーだよ!」 俺は目覚めたまりさの目の前でアイスを食べていた。 「ゆぅぅううう!!!まりしゃにもちょーだいにぇ!・・・・どりぇいはゆーこときいちぇにぇ!!!」 「馬鹿か。誰がてめえの言うことなんぞきくかボケ」 そういうとみるみるまりさの顔が赤くなってきた。 少し涙目にもなっている。 「ゆぅぅううう!!!!いいにょ!?さいきょーのまりしゃがぷきゅーしゅるよ!? ないちぇもしらにゃいよ!!??まりしゃのぷきゅーはこわいこわいだよ!!!」 アイスをよこせと身の程しらずに凄むまりさ。 「うわーこわいよー。ぷくーされたら怖くてアイスあげちゃうかもだよー(棒読み)」 こいつの相手をしていたらアイスが溶けてきてしまった。危ない危ない。 ばくばくアイスをくいながら心にもない台詞をいう俺。 「ゆっふっふ!やっぱりまりしゃのぷきゅーがこわいさんだにぇ!?どうなってもしらにゃいよ!!!」 少しドヤ顔になったまりさが口を大きく開けて空気を吸い込んだ。 「まりしゃのっ!さいきょーーー!!!!ぷきゅーーーーーー!!!・・・?ぷきゅーーーー!!!!?」 まりさの頬は少しも膨らんでない。 「あれー?まりさはぷくーできないのかな?」 俺は冷やかすようにアイスを見せつけつつまりさを馬鹿にした。 「しょ!しょんなことないよ!いまのはれんしゅーっ!だよっ!!!!! いくよー!!!・・・すぅ!!・・・ぷきゅーーーー!!!!・・・ありぇ・・・?」 いくら空気を吸い込んでもまりさの頬は大きくならなかった。 「ゆっ!こんどこしょっ!!!!すぅ!!!ぷきゅー!!!!」 何回かぷくー!を試みるまりさ。 その間にアイスはすべて俺の胃袋に収まったのだが、まりさはそれどころではないようだ。 「どぼじでぇぇぇぇえ!!!???ぷきゅーできにゃいのぉぉぉおぉおお!!???」 泣きながらなんどもぷくーを試みている。 「ぷきゅーーーー!!!!ぷきゅーーーー!!!! ・・・・ゆぅぅうううう!!!!まりしゃのよこでぷきゅーしにゃいでぇぇぇぇえええ!!!!!」 俺はなにもしてないのだがまりさが勝手におそろしーしーをプシャッ!と漏らした。 まりさが寝ている間に施した手術。 それは 「まりさのほっぺさんとこんどーむさんをマカロニでつないじゃうよ!」手術だ。 マカロニだって食品だし固ゆでした状態だとゆっくりとくっつくだろうと思ったら案の定くっついた。 口の中から穴をあけてマカロニを差し込む。隙間を小麦粉で補修をしてこんどーさんと接続する。 こんどーさんには絵心のある俺がぷくーをしているゆっくりの顔を書いておいた。 そして大人まりさの帽子をこんどーさんが適当に膨れたところで被せたのだ。 マカロニには空気が戻らないように・・・なんていうんだ・・? かえし?ぎゃくしべん・・・? まぁいい。それっぽいものをつけておいた。 手先器用すぎとかそういう突っ込みは勘弁。 「まりしゃはさいきょーなんだよ!!!ぷきゅーーーー!!!! ゆわぁぁぁあああ!!!!!どぼじでまりしゃにぷきゅーしゅるのぉぉぉおおお!!???」 パニックになっているまりさに 「おい。反対側の方もみてみろ」というと 「ゆ・・・?・・・・ゆわっぁぁああああ!!!!!まりしゃにぷきゅーしにゃいでぇぇぇえええ!!!!」 自分より大きなゆっくりにプクーされ続けるまりさ。 「ゆぅぅうううう!!!!まりしゃおこるよ!ぷきゅーーーー!!!!・・・ ゆわぁぁぁぁあああああ!!!!またぷきゅーさりぇたぁぁぁああ!!!!こわいよぉぉおおおお!!!」 まりさがぷくーしようとすると、両側のこんどーゆっくりさんがさらに大きくなってぷくーをする。 何度やってもやり返されるばかり。 ぷくーをあきらめて果敢にも体当たりを試みる。 「ゆー!!!!ゆー!!!!・・・・・どぼじてよけりゅのぉぉぉおお!!!???」 当たり前だ。おまえとくっついてるもんな。 片方のこんどーゆっくりさんを膨れたまま切除し、まりさみ見せつける。 「ゆぅぅうう!!!ま、まりしゃ・・・・わるいことしちぇないんだよ!!!?」 こんどーゆっくりさんにいいわけを始めた。 俺には凄むのに同族だと歩み寄りか。 少し気になったのでこんどーゆっくりさんとまりさをもちあげ擦り合わせてみた。 「ゆ・・・!や、やめてにぇ・・!!!ま、まだまりしゃ・・・!!!ゆっ!!ゆぅぅんんん!!!!」 これはこんどーさんを理解していれば自慰行為だが、ゆっくりだと思い込んでいるまりさにとっては立派に交尾だ。 「は・・・はげしいにぇ・・!!!!ゆ!ゆ!!!しゅ・・・しゅっきりぃぃぃいいい!!!!!」 さて、どうなるかな? にょきにょきにょき りっぱな茎がまりさに生えた。 実が3つも付いている。 このまま黒ずんでは面白くないのでオレンジジュースをかけてやった。 「ゆぅぅ・・・・まりしゃ・・・まりしゃ・・・よごれちゃったよぉぉ・・・ ゆん!でもおきゃーしゃんになっちゃんだにぇ!!!かわいいよぉぉぉおおお!!!!」 さて、この実は何だろうな。 まりさの自家受精だろうか。 おなじゆっくりと交尾したと思い込んでいるのだからゆっくりが生まれるのであろう。 生まれる直前にこんどーさんだということを理解させたらどうなるのか。 あぁぁあ。気になる。 もう少しこのまりさは家で生かされる結果となった。 オレンジジュースの点滴の甲斐あって3日後には生まれそうになっていた。 それまでに父親のこんどーまりささんに狩りに行けと文句をいったり、そのせいで体当たりをされたり、 なぜかこんどーまりささんがずっとぷくーしているのに恐怖を覚えたりと いろいろあるのだがたいして面白くなかったので割愛。 「おいどれい!!そりょそりょまりしゃのおちびちゃんがうまりぇるよぉ!!!!」 「ほうほう。ところでまりさ。いいこと教えてやろうか。」 「・・ゆ・・・?」 「お前の旦那な」 「・・・ゆ・・・?いつもおこってるけどいいだんなしゃんだよ!?」 ・・・パンっ!!!!・・・ 目の前でこんどーさんを破裂させた。 何が起きたかまりさは理解できないようだった。 「わかるか?ゆっくりじゃないんだ。ただのゴム風船さんだったんだよ」 まりさはカタカタ震えながら自分の頭に伸びた茎をゆっくりと見上げた。 「・・ゅ・・・まりしゃの・・・だんなしゃん・・・ふうせんしゃん・・・だとしゅると・・ おちびちゃんも・・・・ふうせんしゃん・・・ゆ・・ゆ・・・」 目の焦点が合ってない。 すべてが現状に追いついていないのだろう。 「風船っていったら・・・・よく膨らむよな・・・それで・・・破裂するよな・・・ぱんっ!って」 風船に関する情報をまりさに吹き込んでやる。 「・・・ゆ・・・ふくりゃむ・・・ぱんってはりぇつしゅりゅ・・・・・!!!!!!!??」 茎の実が不思議な震え方をした。 うつろな目のまりさの茎から実ゆがポトリと生まれ落ちたのはそれからすぐだった。 「ゆん!ゆっくちまりしゃがうみゃれぇぇぇええええええあああああああああああ!!!!!」 実まりさが誕生の挨拶をしている途中に突如膨れ出したのだ。 「ゆわぁぁぁぁああ!!!!おじびじゃんがぁぁぁぁあああ!!!ゆっくりもどってにぇっ!?」 ・・・ぱんっ!!!・・・・ 実まりさは破裂し、帽子がひらひらと床に舞い降りた。 「ゆん!ゆんっ!!!まりしゃのおじびじゃんっ!!!!ゆぐっ!・・・ゆぐっ!!!」 まりさは泣きじゃくっていたが、まだ茎には実が二つある。 同じように破裂されても面白くない。 「まりさ。生まれてすぐに魔法の言葉『生麦生米生卵』ってちゃんといえたら破裂しないみたいだぞ?」 「ゆぅぅぅうう!!!だいじなことははやくいっちぇにぇぇぇぇええ!!!!??」 焦っているので思い込んだようだ。 実がまた不思議な震え方をして、一つ生まれ落ちた。 「まりしゃがゆっく・・・」実ゆがそこまで言ったところで、 「なみゃむぎなみゃおめにゃまたみゃもぉぉぉおお!!!」 まりさが必死の形相で魔法の言葉を唱えた。 俺は笑いをこらえるのに必死だった。 「あー。全然うまくいえなかったな。失敗だな」 「ゆ・・し、しっぱい・・・・・『ゆっくりうみゃれたあぁぁぁぁあああああああああ・・・・(パンッ!)』ゆわぁぁあああ!!!」 「まりさがもう少ししっかりしてればなー」 「ご・・・ごめんにぇ・・・ゆぐっ!ゆぐっ!!!!」 涙で目を腫らしながら持ち主が破裂した二つの帽子に謝り続けていた。 「あー。さっきの呪文な、失敗するとふらんがうまれるんだよなー。」 真っ赤になって泣いていたまりさの顔が真っ青に変わった。 「ゆわぁぁぁああああふらんごわぃぃいいいいいい!!!!!!!」 さてふらんになるのかなー。 失神したまりさ。 実がまた変な震え方をして色が変わってきた。 こいつがおわったらまたゆっくりを調達しにいかないと。 俺のひきこもり夏休みも解消されそうだ。 めでたしめでたし。
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『ふぇいと(前)』 14KB いじめ 後編は来月中にUP予定 補足 ・前編(テンプレ的導入パート。長くなりそうなので分けてみた。後編はもうしばらくお待ちください) ・いじめ(虐要素はありません。後編から本気出す。多分) ふぇいと(前) 「たっだいまぁ~。アンタら、いい子にお留守番してたぁ?」 「「ゆっくりおかえりなさい!おねーさん!」」 帰宅した女性を玄関で出迎える二匹の飼いゆっくり。 成体のゆっくりれいむとゆっくりまりさだ。 「おねーさん!ゆっくりおねがいがあるよ!」 「ぬわっ!?・・・・・・帰宅早々何?そんなアホ面並べて改まった顔して。まあ、詳しい話は夕飯の後にでもゆっくり聞こうじゃないの。とにかくボクぁお腹がペコペコなんよ」 突然の『お願い』とやらに訝しがりながらも、飼い主のお姉さんは夕飯の支度にとりかかった。 といってもスーパーで買ってきた半額弁当を温めて、ゆっくり達の餌皿にゆっくりフードを盛るだけなのだが。 「ぶっ!あ、あかちゃんが欲しい!?」 ゆっくり達の『お願い』を聞いたお姉さんは思わず食後のお茶を噴き出しそうになった。 「そうなんだぜ!まりさとれいむがふうふになってもうたっくさんたったのぜ!そろそろあかちゃんがほしいのぜ!」 「たっくさんってアンタら・・・・・・たった一カ月じゃないのさ・・・・・・」 「あかちゃんはゆっくりできるんだよぉ~!」 目をキラキラと輝かせながら赤ちゃんの魅力とやらを語るゆっくり達にお姉さんは思わず顔をしかめてしまう。 「・・・・・・れいむ、アンタが一匹で留守番してるのが寂しいって言うから番のまりさを買って上げたんじゃない。その時した約束、覚えてないの?」 「ゆ!?ゆ、ゆ、ゆぅ・・・・・・それは、その・・・・・・」 「番は買ってやるが、子供は作らないこと。それはまりさも購入時の契約内容にもあったはずだけど?」 「ゆ!?そ、それはぁ・・・・・・たしかにそうなんだぜがぁ・・・・・・」 動揺し始める二匹のゆっくり達。 一応、覚えてはいたようだ。 が、その約束がある上での『お願い』ということらしい。 「番がいるんだから、もう留守番してても寂しくはないでしょ?これ以上ゆっくりを飼うのはウチの経済的にも苦しいの」 「でもでも、やっぱりあかちゃんがいたほうがもっとおねーさんをゆっくりさせられるだろうし・・・・・・」 「そ、そうなのぜ!これはおねーさんのためなんだぜ!」 (嘘だな) お姉さんは二匹が自分のゆっくりの為にあかちゃんを欲していることをあっさりと看破した。 所詮は銀バッチランク。食事やトイレの躾け等は出来ていても、ゆっくりとしての本能だけは捨てきれていない。 (あ~あ、こんなことなら去勢しとけばよかったかなぁ) 可哀想だと思って去勢の処置を免除していたのが裏目に出たようだ。 それでも勝手に子作りをせず飼い主の了承を得ようとしているだけマシなのかもしれないが。 「おねがいだよ!おねーさん!このとーり!」 「おねがいしますなんだぜぇぇぇぇ!!」 二匹のゆっくりが額を床に押し付けるように懇願している。 ゆっくり流の土下座のポーズである。 「・・・・・・はぁ、わかったわかった。だから頭を上げて。これじゃまるでボクが悪者みたいじゃないか」 「ゆっ!?そ、それじゃあ!」 「・・・・・・一匹だけ。それ以上は面倒見切れないからね」 お姉さんの了承を得ることができて二匹の表情がパァと華やいだ。 「ゆゆぅ~ん!ゆっくりありがとう!おねーさん!」 「さっすがおねーさん!はなしがわかるのぜぇ!そこにしびれる!ゆっくりしてるぅぅぅ!」 「お世辞はいいから今度こそ約束は守りなさい。いい?一匹だけだからね。そこんとこよーく理解しておくこと」 「「ゆっくりりかいしたよ!!!」」 返事だけは一丁前な二匹にお姉さんは思わず苦笑いを浮かべるのであった。 翌日。 「「ゆっくりおかえりなさい!おねーさん!」」 「おー、れいむ。早速作ったのか」 仕事から帰ったお姉さんはれいむのお腹がポッコリ膨らんでいるのに気がついた。 「ゆふふ!そうなんだよ!まりさったらとってもじょうねつてきなあぷろーちさんをしてくるからぁ」 「れいむがかわいすぎるからしかたがないんだぜ!まりさはわきあがるりびどーさんをおさえきれなかったんだぜ!」 お互い頬を赤らめながらイチャイチャするゆっくり達。 以前からも仲は良かったが、子供を作ることを許可されたことで更に絆を深めたようだ。 さしずめ友達から恋人へランクアップしたといったところか。 「はいはい、玄関でイチャつかないの。さっさと夕飯にしよう。今日はお腹の赤ちゃんが元気に育つよう特製ゆっくりフードも買ってきてあるからねー」 「ゆわぁ~!!おねーさん!ゆっくりありがとー!!」 いつもより美味しいゆっくりフードを食べられ、子供もできて、何一つ不自由することが無い生活。 そんなしあわせに二匹はとてもゆっくりすることができた。 そして、お姉さんもそんな二匹の様子を笑顔で見守りながら、カップラーメンをズズズと啜るのであった。 「うまうま。やっぱカレー味こそがヌードルの至高だわ」 三日後。 「う、うまれるよ・・・・・・!!」 「ゆゆっ!?れいむしっかりするんだぜ!!」 いよいよれいむの出産の日がやってきた。 れいむは必死にまむまむに力を入れて出産の痛みに耐えている。 まりさも、いつ赤ちゃんが飛び出してもいいように帽子を構えてスタンバイする。 「ゆぐ、ゆぐぐぐ・・・・・・うばれるっ!うばれるよぉぉぉ!!」 ミチミチと音を立ててまむまむが『くぱぁ』と広がってゆく。 「ゆっくちうまれりゅよ!きゃわいいれいみゅがうまれりゅよ!」 「ゆゆぅ~ん!かわいいあかちゃんのおかおがみえるのぜぇ!!れいむ!がんばるんだぜぇ!あとすこしなんだぜぇ!」 スポーーン!! 「ゆっくちうまれちゃよ!!」 れいむのまむまむから勢いよく飛び出す赤ちゃんれいむ。 それをまりさがしっかりと帽子でキャッチする。 「やったのぜ!れいむ!うまれたんだぜ!れいむによくにたかわいいあかちゃんなんだぜぇ!・・・・・・れいむ?」 無事に子供が生まれたことに喜ぶまりさだったが、れいむの様子がおかし事に気がついた。 れいむの顔はまだ苦悶の表情のままなのだ。 「ど、どうしたんだぜ!?れいむ!!」 「ま、まだだよ・・・・・・!まだ・・・・・・うばれるよぉぉぉ!!」 スポーーン!! 再びれいむのまむまむから赤ちゃんゆっくりが飛び出した。 「ゆゆ!?またなのぜ!?」 不意を突かれたことで慌てるまりさであったが、何とか無事に第二子も帽子でキャッチすることに成功した。 「ゆっち!まりちゃはまりちゃなのじぇ!」 「ゆゆぅ~ん!こんどはまりさにのあかちゃんなのぜぇ!!とってもりりしいおかおのはんさむさんなのぜぇぇ!」 二匹の子供を産んだことでようやくれいむも落ち着いたようだ。 まりさに支えられながら、生まれた子供達の顔を覗き込む。 「ゆ、ゆぅぅぅぅ!!かわいいよぉぉ!!とぉ~ってもゆっくりとしたあかちゃんだよぉ~ん!!」 あまりの愛くるしさに涙を流して喜ぶれいむ。 「ゆゆ?おとーしゃんとおかーしゃん?ゆっち!ゆっち!れいみゅ!ごあいしゃつするのじぇ!」 「ゆっくち!そうじゃにぇ、まりちゃ!おかーしゃんとおとーしゃんにゆっくちとしたあいしゃつしゅるよ!」 二匹の赤ちゃんゆっくりはモソモソと両親の前に並ぶと、キリッ!とした表情を浮かべながらゆっくりお決まりの挨拶をする。 「「ゆっきゅちしちぇいっちぇにぇ!!!」」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 両親もまた、歓喜にうちふるえながらその挨拶に応えるのであった。 「お、生まれたかー」 ちょうどそこへお姉さんもやってきた。 今日は仕事が休みのため、先ほどまで寝ていたようだ。 下着にYシャツ1枚だけのだらしない格好で寝ぐせのついたボサボサ頭をバリバリと掻いている。 「ゆゆ!おねーさんみてね!!とってもゆっくりとしたあかちゃんたちでしょ!!」 「おーおー、そろいもそろって親に似た能天気な顔してるねぇ。うんうん、可愛い可愛い。キモ可愛い」 お姉さんも寝ぼけ眼で二匹の誕生を祝福してくれた。 「これからみんなでゆっくりとしたかていをきずいていこうね!!」 「かわいいおちびちゃんなのぜ!おとーさんがぺーろぺーろしてあげるのぜ!」 「ゆっち!ゆっち!くすぐっちゃい!でもとってもしあわせー!なのじぇ!」 「じゅるいじゅるい!れいみゅもぺーろぺーろしちぇ!」 「ゆふふ、れいむのおちびちゃんはおかーさんがペーろペーろしてあげるよ?ぺーろぺーろ!」 「ゆっきゃ!ゆっきゃ!おきゃーしゃんだいしゅきー!!」 早速家族のスキンシップを楽しむゆっくり一家。 そんな幸せいっぱいの家族を欠伸をしながら見つめていたお姉さんは親ゆっくり達に質問した。 「・・・・・・んで、どっち育てんのー?」 「「ゆゆ?」」 ここで二匹はお姉さんとの約束をようやく思い出した。 「おでがいだよぉ~!どっでもゆっぐりどじだあがじゃんなんだよぉ~!!」 「ばりざだぢにはどっぢがひとゆなんでえらべないのぜぇぇ!どっぢもだいっぜつなおてぃびじゃんなんだぜぇぇ!!」 二匹のゆっくりは涙を流しながら額を床に擦りつけるようにお姉さんに懇願している。 育てられる子供は一匹だけ。 それは予てよりの約束であったが、選ばれなかった方は加工所に引き取ってもらうと言うのだ。 流石に二匹もそれには黙っていられなかった。 加工所に引き取られるということは殺されることと同意義なのだ。 「とはいってもなぁ。可哀想だけど不要なゆっくりは殺処分か加工所送りが決まりだしねぇ。てゆーかさー、そもそもアンタ達が二匹も子供作るからいけないんじゃん。一匹だけだって言っておいたのにさー」 土下座するれいむの頬をつま先でチョンチョン突きながら責任を転嫁するお姉さん。 「ぞんなごどいっだっでじょうがないでしょぉぉぉ!?うばれでぐるあがじゃんのかずなんで、ちょうせつできるわけないぼぉぉん!!」 「ま、それはそうなんだけどさ。予め言っておけばなんとかなるかなぁ・・・・・・って思ってたけど、やっぱりだめだったか。不思議ナマモノのくせに変なところで融通きかないよね」 あっさりとれいむの主張を認めるお姉さん。 元よりゆっくりとは多産のナマモノであることは理解していた。 むしろ二匹だけで済んだ事の方が珍しいのだ。 「ん~~・・・・・・わかったわかった。こっちにも非があったってことで、何とか引き取って育ててくれる人を探してみるから。それで妥協しなさい」 「「あ、ありがとぉぉぉ!!」」 こうして何とか一命を取り留めた二匹の赤ゆっくり達。 だが、これから過酷な運命に翻弄されることになるとは、本ゆん達はまだ気付く訳もなく。 「「ゆっくちぃ~?」」 何故か涙を流し「よかったね!」と言いながらペーろペーろしてくる両親を不思議そうな瞳で見つめるのであった。 一ヶ月後。 二匹の赤ゆっくりたちも子ゆっくりサイズに成長した頃、予てより探していた子ゆっくりの引き取り先が決定した。 いよいよ別れの時がやってきたのである。 「おちびちゃん、げんきでね!ゆっくりしていってね!」 「はなればなれになっても・・・・・・おとーさんもおかーさんもおちびちゃんのことはわすれないんだぜ!」 「ゆん!れいみゅも・・・・・・やさしいおとーしゃんとおきゃーしゃん、まりちゃのことはわすれにゃいよ!」 引き取られるのは子れいむとなった。 これは子れいむ本ゆんの希望でもあった。 「きゃわいいれいみゅならどこにいっちぇもきゃわいがっちぇくりぇるよ!れいみゅはれいみゅのきゃわいさをもっちょいりょんなにんげんしゃんにおしえて、ゆっくちさせちぇあげちゃいよ!」 他者をゆっくりさせてあげたいという崇高な意志に感動し、両親も子れいむを送り出すことに同意した。 それに可愛い子れいむなら引き取り先でも可愛がってもらえると確信していた。 だが、最期までゴネ続けたのは姉妹の子まりさであった。 「ゆびぇぇぇああ!!いやなのじぇぇぇぇ!!まりちゃ、れいみゅとおわかれしたくないのじぇぇぇ!!」 泣きながら子れいむにすがりつき、すーりすーりを繰り返している。 生まれてからずっと一緒に育った姉妹なのだ。別れが辛くなるのも当然であろう。 しかも、引き取られた後はもう二度と会うことが出来なくなるのだ。 これは引き取り先が出した条件であった。 最初はこの条件に親ゆっくり達も異議を唱えたのだが「それがダメなら加工所行きしかない」と言われては了承するしかなった。 「大丈夫だよ、まりちゃ。引き取ってくれるのは職場の先輩でね。ゆっくりを何匹も育ててきた凄腕のブリーダーでもあるから、むしろれいみゅの将来は安定しているようなもんだよ。まあ、成体になったらショップに引き取られることになるだろうから、今のうちに別れを済ませておいた方がいいって事なんだけどね」 「ゆわぁぁぁん!そりぇじぇもいやなのじぇ!いやなのじぇぇぇ!」 お姉さんもフォローを入れるが、それでも子まりさは泣きやまなかった。 両親も困り果てていると、子れいむが子まりさの涙に濡れた頬をぺーろぺーろと舐めはじめた。 「まりちゃ、かなしまにゃいでにぇ。はなればなれになっちぇも、れいみゅはいつでもまりちゃのそばにいりゅよ」 すると子れいむは自身の左揉み上げを束ねていたお飾りを外し、それを泣き続ける子まりさのおさげに付けてあげた。 「ゆゆ!?」 「お、おちびちゃん!?」 子れいむの思いもよらぬ行動に両親が驚きの声をあげる。 頭のリボンほどではないが、揉み上げのお飾りもれいむ種ゆっくりにとっては重要なものなのだ。 「まりちゃ。さびしくなっちゃら・・・・・・しょれをれいみゅだとおもっちぇゆっくりしちぇね!!」 「れ、れいみゅ・・・・・・。あ、ありがちょう、なのじぇ!そりぇなら、まりちゃも・・・・・・これ、あげるのじぇ!」 今度は子まりさが自身のおさげに付けていた白いリボンをれいむの揉み上げにつけてあげた。 「ゆわぁ、まりちゃのおりぼんしゃん!とってもきゃわいいにぇ!」 お互いのお飾りを交換し、姉妹は新しいお飾りを嬉しそうに見つめている。 そんな我が子達の様子をにこやかに見守る母れいむであったが、父まりさの方は少し心配そうな顔をお姉さんに向けた。 「ゆぅ、おちびちゃんたちがうれしそうなのはいいけど・・・・・・おねーさん、だいじょうぶなのぜ?」 「ん?ああ、お飾りね。いいんじゃない?人間はゆっくりほどお飾りには固執しないし、むしろまりさのりぼんをしたれいむなんて珍しくて重宝されるかもね」 お姉さんのお墨付きがとれて、ホッとする父まりさ。 そこに『ピンポーン!』と、呼び鈴の音が聞こえてきた。 「あっ!先輩きたかな。はいは~い!」 お姉さんは慌ただしくパタパタと玄関の方へと向かっていった。 「おちびちゃんたち。いよいよおわかれだね。・・・・・・もう、だいじょうぶ?」 「ゆっ!まりちゃはもうだいじょうぶなのじぇ!このおかざりしゃんがあればまりちゃはいつでもれいみゅといっしょなのじぇ!!」 「まりちゃ、れいみゅたち・・・・・・どんなにはなれていちぇもなかよししまいじゃよ!!」 二匹の子ゆっくりたちは最期の別れのすーりすーりをする。 そして子れいむは両親にもすーりすーりをする。 「ゆ、ゆぐっ!お、おちびちゃん!げんきで、ね!からだにはきをつけてね!ゆぐぅぅ!」 「おおおちびちゃんはっ!さいっこうにかわいい!まりさたちの!じまんのおちびちゃんなんだぜぇぇ!!」 思わずむせび泣きそうになるのを必死にこらえる両親たち。 子まりさが悲しみを乗り越えたのだ。親である自分達がここで泣く訳にはいかない。 そこにお姉さんが、男性をつれて戻ってきた。 「アンタ達、こちらがれいみゅを引き取ってくれるお兄さんだよ。ちゃんとご挨拶しなさい」 「やあ、みんな!ゆっくりしていってね?」 お兄さんは爽やかな笑顔を見せながら挨拶をした。 「ゆっ!おにーさん!ゆっくりしていってね!これから、おちびちゃんをよろしくおねがいしますなんだぜ!!」 「ゆっくりしていってね!れいむのたいじなだいじなおちびちゃん!ゆっくりさせてあげてね!!」 「ああ、君達の大切なおちびちゃんは最高にゆっくりとしたゆっくりになるよう大切に育てさせてもらうよ」 ニッコリと笑顔で答えるお兄さんに、両親たちは人のよさそうな人間であることを感じ取り安心する。 「先輩。コレが引き取ってもらう子れいむッス」 「おにーしゃん!れいみゅはれいみゅだよ!ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」 子れいむも満面の笑みを浮かべながらお兄さんに挨拶をした。 そんな子れいむをお兄さんは値踏みをするかのように観察をする。 「うん、ゆっくりしていってね。ふむふむ、なかなか元気で健康的なれいむだ。・・・・・・んん?この子れいむのお飾りは?」 「ゆっくち!れいみゅとまりちゃ、しみゃいのきじゅなのあかしじゃよ!」 「ゆっち!あかしなのじぇ!」 子れいむと子まりさはドヤ顔で自身のお飾りをお兄さんに見せびらかしている。 「姉妹のまりちゃと交換したんス。これくらいなら構わないッスよね?」 「ああ、構わんよ。お飾りはそれほど重要じゃないしな。むしろそれで家族が納得してくれるなら大歓迎だ。それじゃれいみゅちゃん?これからよろしくね。ゆっくりしていってね!」 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!」 こうして、子れいむはお兄さんに引き取られることとなった。 「おちびちゃぁぁぁん!ゆっくりしていってねぇぇぇぇ!!!」 「ゆっくり!ゆっくりぃぃぃぃ!していってねぇぇぇぇぇぇ!!」 「ゆっち!ゆっち!」 子れいむを乗せて走り去ってゆくお兄さんの車を、残されたゆっくり一家はいつまでも見送り続けた。 子れいむがお兄さんの元でしあわせーなゆん生を送ることを強く信じて。 いつまでも、いつまでも・・・・・・。 <続> 前作:anko3988_良い夢、神気分
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『みつぎもの』 9KB いじめ 小ネタ 番い 赤ゆ 虐待人間 いつもの小ネタです。 「にんげんのおねーしゃ!ゆっくちしていっちぇね!」 私に向かって元気に挨拶する一匹の赤ゆっくり。 少し仰け反りぎみになりながら、何故か得意そうに眉毛を吊り上げる。 「おねーしゃんは、ゆっくちできるの 『グチャ!』 っじぇ゛?!」 興味津々といった顔で私に何かを語りかけてきたが、私はその笑顔の物体をサンダルで踏み潰した。 赤ゆっくりは汚らしい音と共に嗚咽を上げて、目玉と餡子を飛び出させた醜い姿で潰れた。 「ゆ…ぐぅ…おちびちゃ…」 「ゆぅぅ…ぐぐ…ぅぅぅ…」 その様子を見ていた二匹の親ゆっくりが、悔しそうに唇を噛みながら両目に涙を溜めてうつむいている。 こいつ等は私の家の庭に住み着いた元野良ゆっくり。 勝手に庭に侵入し、そこら中を汚しまわった糞ではあるが、今はこうして私の庭で暮らす事を許されている。 その代わり、この庭に住むに当たっていくつか条件を出しておいた。 それが先程の赤ゆっくり。 私と親ゆっくりで決めた「みつぎもの」である。 この二匹は、私が花壇の花の痛みを思い知らしてやる為に、半分ほどゆっくりの体を潰してしまった為にろくに這いずる事が出来なくなった。 そのせいでここから逃げ出す事も出来ず、ましてや自分で食料を集める事も出来なくなったのだ。 私も流石にやりすぎたと思い、この庭で暮らす事を認めてやったが、代わりに二匹には3日に一度自分達の子供を「みつぎもの」として私に差し出すように言っておいた。 当然二匹は猛反対したが、私が二匹の顔の皮を生きたまま剥いでやったら、その条件を呑むと約束した。 その後剥いだ皮を適当につけてやったが、二匹は私に対して大分恐れを抱いているようだった。 それから最初の「みつぎもの」の日がやってきた。 「ゆぅぅ…おちびちゃんをどうするつもりなんだぜ?りっぱな、かいゆっくりにしてくれるんだぜ?」 「とうぜんだよ!れいむたちのたからものだよ!くそに…おねーさんも、そのかわいらしさにめろめろだよ!!」 自慢の赤ゆっくりを私の前に連れてきた二匹は、自信たっぷりといった表情で私と赤ゆっくりを見比べながら、人を見下すような笑みを浮かべる。 一方連れてこられた赤ゆっくりは、不思議そうに首を傾げるような動作をして私を見上げる。 「ゆゆぅ?おとーしゃ、おかーしゃ、れーみゅ、かいゆっく 『グチャ!』 びゃ?!」 私なそんな赤ゆっくりを持ち上げると、親ゆっくりの目の前で勢い良く握りつぶした。 赤ゆっくりは頭を異常に膨らませてから爆発させると、親ゆっくりや私の手に餡子を撒き散らして息絶えた。 「ゆ?………ゆ、ゆっがぁぁぁぁぁぁ?!どーじでおちびちゃんが、じんでるんだぜぇぇぇぇ?!」 「ゆっびぃぃぃぃぃ?!でいぶにの、がわいいおちびちゃんがぁぁぁぁ?!どーじでこんなごどずるのぉぉぉぉぉ?!」 親ゆっくり達は突然の事態に頭がついてこなかったのか、両目を飛び出さんばかりに見開いてしばらく沈黙する。 そしてようやく状況が理解すると、不細工な顔でポロポロと涙を零しながら、びったんびったんとその場を飛び跳ね回る。 私はそんな二匹を思い切り蹴り上げると、ボールのように転がっていった黒帽子のゆっくりを足で踏みつけた。 「大声を出すなって言ってあるでしょ?解らないならもう一度潰れてみる?あのゴミ虫は貴方たちが私にくれたのよ?だからあのゴミ虫をどうしようと私のかってでしょ? そのくらいの事で、いちいち騒がないでよ!」 「ゆっびぃぃぃ!つぶれるのはいやぁぁぁぁ!おちびはごみじゃないぃぃ!どーじでこんなごどっずぅぅぅぅぅぶぶぅぅ?!」 私はまりさとか言う糞虫に優しく語りかけたのだが、糞虫は非常に物分りが悪く、大声で私に抗議してきた。 私はそんな糞虫の態度が気に入らなかったので、糞虫を踏みつけていた足に少しずつ体重をかけて糞虫を潰しにかかった。 糞虫は苦しそうに顔を歪めると、口と尻から餡子を垂らしてガタガタと震え始める。 「だから大声を出すなって言ってるのよ?やっとここまで動けるようになったのに、また前みたいに舌位しか動かせなくなりたいの?」 「ゆんぶ?!ぐぃぃぃ!ごべんばばいぃぃ!ごべんばばぐべぇぇ?!」 糞虫は私の足型に体をくぼませ、今にも体中の餡子を噴出しそうになっている。 私はそんな糞虫に強い口調で語りかける。 「今日から3日後に、またお前達の子供を私の所に持ってきなさい。嫌がったり大声を出したら、今度はその顔を半分くらい、治らないように潰してあげるからね?」 「ぶごぉぉぉ?!ぶげぇぇ!ごぼぉ!ごぼぉぉぉぉ!ぶんぶんぶん!!」 「それから、子供を作らなかった場合もお仕置きするからね。痛いのは嫌でしょ?それなら、どうすれば良いかわかるでしょ?」 「ぶっぎぃぃぃ!ごぉぉぉぉ!ゆっびきぃぃぃぃ!!」 私は糞虫の体に沈んだ足で、糞虫の中身をかき混ぜるかのようにグリグリと動かしながらゆっくりと話した。 糞虫は両目を血走らせ、涙と変な汁と小便を漏らし、私の問いかけに答えるかのような奇声を上げて気絶したのだった。 それから次のみつぎものの日 今度は小さな黒帽子を「みつぎもの」として、二匹の親は私の元にやってきた。 「こ、これがきょうの、みつぎものなんだぜ…ぜ!…とってもかわいい、おちびちゃんなんだ…ぜ!」 「そ、そうだよ!まりさにの、とーってもかわいい、ぷりてぃーなおちびちゃん…でしょ?」 二匹の親は私と目を合わせないようにしながら、何やら落ち着かない様子で「みつぎもの」を私に差し出した。 「みつぎもの」として差し出してきた黒帽子は、何故か小石の上に乗せられており、こいつ等が巣として使っている古びた犬小屋の中からは、 帽子を被ってない金髪の小さなゆっくりが、不安そうにこちらを見ていた。 「ゆ…ゆぅ…ど、どうしたんだぜ、おねーざん。このまえみたいに、ぐちゃっとこいつをつぶさないんだぜ?」 「そ、そうだよ!はやくぐちゃっとつぶしてね!そしたら、あんよさんがいたいいたいだよ!ゆっくりざまあみろだよ!」 二匹はそう言うと、冷や汗をダラダラと流しながら少し震え気味にニヤニヤと笑った。 私はこいつ等を何も考えてない糞虫だと思っていたが、私を罠にはめようという発想があったのだと少し感心した。 だが当然こんないい加減な罠にはまるはずも無い。 むしろ引っかかる者がいたら見てみたいものだ。 私は家に戻って新聞紙を数枚取ってくると、その内の一枚を丸めて「みつぎもの」として差し出された黒帽子をその上に乗せた。 そしてその周りに適当にちぎった新聞紙で散りばめ、マッチで火をつけた。 幸い今日は風もなく、この程度のゴミを燃やしても何の問題もないだろう。 「ゆっがぁぁぁぁぁ?!なにじでるのぜぇぇぇぇ?!どーぢておちびちゃんのおぼーしに、まっかなふぁいあーさんがついてるのぜぇぇぇ?!」 「たいへんだよ!おちびちゃんのおぼーしが、かじさんだよぉぉぉぉ!までぃざぁぁ!はやくけしてね!いますぐでいいよぉぉぉぉ!!」 「ゆ?!…ゆっぴぃぃぃぃ!なにありぇぇぇぇぇ?!まりちゃのおぼーち!どーなっちぇるのじぇぇぇぇぇ?!」 真っ赤な炎に包まれて少しずつ形を崩していく黒帽子。 一応親ゆっくりは、帽子が燃えているのを認識しているらしい。 どこかで火を見たことがあるのか、それとも受け継がれた記憶なのだろうか。 だが、小屋で様子を伺っていた金髪のゆっくりは、ぽかんと口を開けたまま無言で固まる。 そしてしばらくすると、帽子の異変に気がついたのか、小屋から勢いよく飛び出してきた。 「おぼーち!おぼーち!まりちゃのおともだち!まりちゃのあいでんてぃてぃー!まってるのじぇー!まりちゃがたすけるのじぇぇぇぇ!!」 小さな体を必死に弾ませ、燃えさかる帽子に向かって跳ねていく赤ゆっくり。 両目を見開いて涎を撒き散らしながら跳ねているが、恐らくこのままでは帽子にたどり着く前に帽子が消し炭になっているだろう。 私は手に取ったトングで帽子に跳ね寄る赤ゆっくりを捕獲すると、燃えさかる帽子がよく見えるように特等席に案内してやった。 「ゆっわぁぁぁ?!まりちゃ、おしょらをとんで、あっちゅぅぅぅぅいぃぃぃぃぃ?!」 『おちびちゃぁぁぁぁぁぁん?!』 帽子が燃えている様子をを直に見せてやろうと、火の真上に赤ゆっくりを持ってきてやったのだが、一瞬にして赤ゆっくりの髪の毛に火が引火してしまった。 赤ゆっくりは体をグネグネと動かして悶え苦しむが、火の勢いは少しも弱まらない。 涙や小便がだらしなくダラダラと溢れ出し、それがすぐに蒸発して周囲に甘い臭いを漂わせる。 二匹の親ゆっくりも、ポロポロと涙を零して赤ゆっくりの身を案じる振りをして見せるが、ギャーギャーと騒ぐだけで燃えさかる赤ゆっくりには近づこうともしない。 「おどーぢゃぁぁぁぁ?!おがーぢゃぁぁぁぁ?!だずげぇぢぇよぉぉぉぉ!どーじでなにもじでくれにゃいのぉぉぉぉぉ?!」 「おちびちゃぁぁぁぁぁん!まっでるんだぜぇぇぇ!いまだずけるよぉぉぉぉぉ!!」 「までぃざぁぁぁ!はやぐぅぅぅ!おちびちゃんが、もえでるでじょぉぉぉぉぉ?!」 涙目で親ゆっくりを見つめる赤ゆっくりだが、親ゆっくりは私を見てガタガタと震えるだけで何も行動を起こさない。 赤ゆっくりは暗い瞳で二匹の親を眺めながら、少しずつその身を黒く焦がしていく。 「ゆびび…おど……おが…がが…どーじ…で…ゆ…っぢ…ぢぢ…ゆぐぐ…うぅ………」 元気に叫んでいた赤ゆっくりだったが、髪の毛が全て燃え尽きてしまい、体の半分以上が黒こげになるにつれて、か細いうめき声をボソボソと呟くだけになってきた。 勢いよく体を震わせていたのも、今では時々ブルブルと震える程度に弱ってきた。 「ゆっぢ……ぢ………ゆ……ぢ………ゆ…ぢ…ぎぎ………ぢ………」 そして最後に涙を一粒ポロリと零すと、ガタガタと震える親ゆっくりを見つめながら動かなくなった。 親ゆっくり達はそんな赤ゆっくりを眺めながら、悔しそうに唇を噛み締めて何時までも泣いていた。 その後にこの二匹には騒いだ罰として、焼けた小石を1つずつ、尻穴から体内に入れておいた。 二匹は元気に踊り狂うと、大慌てで焼けた石を尻からひり出した。 その際に肛門周辺が真っ赤に焼け爛れ、しばらくの間排便が困難になっていたようだが、私に対しては絶対服従になった。 それからは、毎回素直に「みつぎもの」を献上するようになったが、大抵下を向いてポロポロと涙を零している。 一度子供を作らないで「みつぎもの」はないと言ってきた事もあったが、その時は無理やり交尾させて額から生えてきた茎を即毟り取ってやった。 その後で逆さにして底部の皮が破れる程布団たたきで叩いてやったら、しばらく動けなくなったが子作りは欠かさずやるようになった。 今では自分達が認識出来ないほど子供を作り、少しでも気を紛らわそうとしているようだが、私が時々間引きして、子供の数をゆっくり達が認識できる3匹以下に調整している。 最近では大分親ゆっくり達の体の調子が戻ってきているのだが、連日の「みつぎもの」の影響で精神が疲弊してきたのか、逃げ出すこともせずに庭で暮らしている。 「みつぎもの」の日は口と目を硬く閉じ、潰される我が子から目を背けて涙を流し、それ以外の日は嫌な事を必死に忘れようと、残された我が子と楽しそうに体を揺らして歌ったり昼寝をしている。 まあ、大声を上げてはしゃいでいれば、その度に私がお仕置きをしているのでこのゆっくり達はかなり大人しい。 いずれその内この親ゆっくり達は子供を作れなくなるだろうが、そうなったらコンポストというやつにしてみるのも良いかも知れない。 底辺を這いずるゴミ以下のゆっくり達が、私の花壇の花を駄目にした罪はまだまだ消えない。 「ゆゆぅ?ゆっくちしてい…」 グチャ!! 今日も庭に汚い餡子の花が咲いた。 完 徒然あき 挿絵: